小規模グループケアにおける人材育成：チーミングの形成を促す研修プログラムの開発

2021 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 16K04237
• Research Institution: Hiroshima International University
• Principal Investigator: 岡本 晴美 広島国際大学, 健康科学部, 教授 (80331859)
• Project Period (FY): 2016-04-01 – 2023-03-31
• Keywords: 人材育成 / 研修プログラム開発 / チーミング / 社会福祉施設

Outline of Annual Research Achievements

本研究は、「小規模グループケアにおける人材育成：チーミングの形成を促す研修プログラムの開発」をテーマとして取り組んでいるものである。その背景には、社会福祉領域における施設およびケア単位の小規模化の流れがある。その流れにともない、社会福祉現場では、先輩や同僚など他の職員の実践を見聞きすることを通して体験的に学ぶという、現場での接触機会、相互作用の機会の縮小を余儀なくされている。そのため、職場内で人材を育成することに困難を抱えるケースが少なからず生じている。
「チーミング」とは、協働するという「活動」を表す造語であり、「チーミングによって、人々とかかわること、違った考え方に耳を傾けること、一体となって動くこと、判断を共有すること」がミックスされ効果を発揮する。社会福祉実践は、チームワークによって成立する。その際、小規模化の流れにおいては、チームによる協働は、時間と空間を共有することによって成立するといった発想を転換する必要があると考える。時間と空間を共有することに制約があったとしても、チームがチームとして機能することができるようなチームワークづくりが必要である。
上記のようなチームづくりのために、2016年度より広島県社会福祉協議会との協働により、研修プログラム開発を行い、提供を行っている。
2021年度は、上記の取り組み内容を報告書の形でまとめていく作業を中心に実施することを計画していたが、コロナ禍の影響により、本業の学内業務に多くの時間を割かなければならない状況となり、研究に着手することが困難な状況であった。そのため、研究実績としては、これまでの研究内容について、ふり返り、協働のパートナーである広島県社会福祉協議会および研修パートナーに報告書作成のための依頼と今後の見通しについての調整を行ったことが実績となる。

Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

「研究実績の概要」にも記載しているが、2021年度は、2020年度以上にコロナ禍の影響を受け、学内業務に多くの時間を割かざるを得ず、研究に必要な研修や打ち合わせの調整がまったくできない状況に陥ったため、「現在までの進捗状況」を「遅れている」とせざるを得ない状況である。

Strategy for Future Research Activity

2022年度は残された課題である、これまでの研究成果をまとめること、すなわち、広島県社会福祉協議会との協働により開発し、修正・改善を行いながら開催してきた研修プログラムについての効果検証を中心に進め、報告書としてまとめる。まとめた報告書については、これまでの研修参加施設や関係機関等へ届ける予定である。

Causes of Carryover

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、調査研究の遂行に支障を来し、補助事業期間の再再延長が認められたため、次年度使用額が生じている。
今年度は、「今後の研究の推進方策」で記載したように、広島県社会福祉協議会との協働により開発した研修プログラムの効果検証を中心に報告書にまとめる予定である。