2016 Fiscal Year Research-status Report
ウェルビーイングの諸側面の促進につながるポジティブ心理学的介入に関する総合的研究
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16K04270
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
堀毛 一也 東洋大学, 社会学部, 教授 (10141037)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ポジティブ心理学 / ウェル・ビーイング / 主観的幸福感 / 心理的ウェル・ビーイング / 尺度研究 / 心理学的介入 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は研究遂行の初年度として、次年度以降の研究資料の準備を行った。まず、夏にフランスで開催された、ヨーロッパ・ポジティブ心理学会に参加し、関連発表の聴取ならびに資料収集を行った。主催者のBoniwell,I.や、Fredrickson,B.の講演、Ruch,W.のストレングス研究に関する発表など興味深い内容が聞け、本研究の今後の構想に役立った。また、ポジティブ心理学に関連する書籍の収集・読了に務め、これまでの研究成果を含めた概論として、分担執筆の1章を上梓した(健康心理学の応用とその可能性:ポジティブ心理学)。書籍の一部に関しては年度内の購入に間に合わなかったため、予算を次年度に繰り越した。さらに、年度末には、次年度に向けた予備調査として、複数の尺度の因子的妥当性を検討するために、Web調査を実施した。具体的には、1)人生満足感尺度(SWLS)、2)主観的健康観尺度(SUBI)、3)心理的ウェル・ビーイング尺度、4)社会的ウェル・ビーイング尺度、5)ミニマリスト幸福感尺度、6)相互協調的幸福感尺度、7)環境的ウェル・ビーイング尺度、8)活動的ウェル・ビーイング尺度、9)領域的ウェル・ビーイング尺度、10)感情的ウェル・ビーイング尺度(PANAS)、11)快楽・幸福追求尺度(HEMA)という11の尺度について、20代から60代の男女、各100名、合計1000名のデータを収集した。結果については現在解析中であり、次年度の国際学会、国内学会で成果を発表する予定である。その結果に基づいて、各因子間の関連性を検討するとともに、因子得点によるクラスタを作成する。加えてそれぞれのクラスタに合致した、ウェル・ビーイング増進のための介入技法を検討し、具体的な介入にむけた準備を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の主目的であったweb調査は、やや時期が遅れたものの、年度内に終了することができた。ポジティブ心理学に関する統合的な視点の構築や、介入技法の検討は、文献中心の検討を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
先にも述べたように、Web調査の結果については現在解析中であり、次年度の国際学会、国内学会で成果を発表する予定である。その結果に基づいて、各因子間の関連性を検討するとともに、因子得点によるクラスタを作成する。加えてそれぞれのクラスタに合致した、ウェル・ビーイング増進のための介入技法を検討し、具体的な介入にむけた準備を進めてゆく。
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Causes of Carryover |
購入予定の洋書を2月に発注していたが、期限までに検収されなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
書籍が入手でき次第申請する。残額は国際学会参加費等で使用する。
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