2018 Fiscal Year Research-status Report
育児・介護離職者の柔軟性のあるキャリア形成のための支援プログラムの開発
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16K04295
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
松浦 素子 お茶の水女子大学, 人間発達教育科学研究所, 研究協力員 (80571489)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 ますみ お茶の水女子大学, 基幹研究院, 教授 (20211302)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 女性 / キャリア / 離職 / 就労 / 育児・介護 / 社会参加 / 柔軟な働き方 / メンタルヘルス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、介護や育児で離職した女性の再就職活動を量的調査と質的調査を組み合わせた縦断研究法により追跡し、個人のメンタルヘルスとの関連を時系列な変化から検討するとともに、被雇用者としての働き方と、それ以外のキャリア形成で比較し、個々人の状況を考慮した多様で柔軟なキャリア支援の条件を明らかにするものである。 平成30年度は、平成29年度に登録した調査対象者100名の追跡調査を実施し、64名からの調査協力を得た。調査対象者は、育児・介護離職を経験し、初回登録時に無職で、就労希望がある既婚女性であった。この対象者を、条件Aと条件Bの50名ずつのグループに分けた。条件Aは、就職活動を予定している群、条件Bは自ら起業や資格の取得、進学、ボランティア活動等の社会参加を予定している群とした。 調査対象者のうち、初回調査からの1年間の間に再就職したのは30名であり、そのうち6名は、今年度の再調査時点で既に離職していた。また現在就職活動中が3名であった。資格の取得の勉強や通信講座、ボランティア活動には12名が参加していた。 追跡調査時点でも、条件Aでは10名が、条件Bでは17名が、再就職や社会参加を希望しているが、子どもの預け先、家族の体調不良、配偶者の転勤の可能性、介護等といった家族要因と、自の年齢や希望する働き方と求人が結びつかないという社会的要因などで、実際の活動には結びついていなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
量的な追跡調査は、調査中断者が予想していたより少なく、順調に進んでいる。 一方で、調査計画の一部である、就職活動を記録するスマートフォン及びPCから利用可能な記録用アプリケーションの開発が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は初回調査登録者への、3回目の追跡調査を行っていく。 また、開始時期や期間が個人によって異なる再就職への準備や求職活動を記録できる、電子日誌型アプリケーションでの調査を実施していく。
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Causes of Carryover |
再就職活動を記録する電子日誌型アプリケーションの開発とその調査が遅れ、年度を超えてしまったため。
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