2017 Fiscal Year Research-status Report
子どもを持たない中・高齢者の主観的幸福感-キャリア変数による比較,世代性との関連
Project/Area Number |
16K04307
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Research Institution | Yamagata Prefectural Yonezawa University of Nutrition Sciences |
Principal Investigator |
沼山 博 山形県立米沢栄養大学, 健康栄養学部, 教授 (00285678)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 子どもの有無 / 主観的幸福感 / 世代性 / 夫婦関係 |
Outline of Annual Research Achievements |
・平成29年度の実施状況は次の通りである。 1)平成29年度は、これまでに実施されたパネル調査を用いて、子どもを持たない中年期成人の主観的幸福感や世代性、および夫婦関係などについて時系列的な分析を行い、その結果、中年期における主観的幸福感は子どもの有無による差はないこと、子どもを持たない成人においても世代性行動と世代性関心、そして主観的幸福感に時系列的な関連がありうること、そして夫婦の共行動と夫婦の親密感、そして主観的幸福感との関連は、子どもを持つ男性や子どもを持たない成人であり、子どもを持つ女性はそのような図式はあてはまらなさそうであることなどが示唆された。以上の成果の一部を、第81回日本心理学会で発表し、これに基づいて論文作成を行った。また、平成30年7月のThe 25th Biennial Meeting of International Society for the Study of Behavioural Development(国際行動発達研究学会第25回大会)で発表することになっている。 2)平成29年度に実施を予定していたアンケート調査は、1)の分析や論文作成の過程で、本研究を遂行する上でのさまざまな課題が見出されたため、実施を見合わせ、アンケート項目の作成及び調査計画の検討に留めた。 ・平成30年度は、上記2)の課題に十分見通しを立てて、就業や婚姻の有無などライフキャリア変数を含めた調査を実施し、分析を行うこととする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
・研究実績の概要でも述べたように、パネル調査を分析し、論文作成をしていく過程で本研究遂行上の課題が見出されたため、この課題についての見通しを十分立ててから、新たな調査を実施することとした。
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Strategy for Future Research Activity |
・キャリア変数を含めた調査は、当初想定よりも大規模に実施しないと、変数ごとの比較や変数間の関連を分析することができないことが判明したため、変数や調査対象を絞り込むなどの工夫を施したうえで実施することとする。
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Causes of Carryover |
・平成29年度に予定していた調査の実施を延期したことによる。平成30年度にこの調査を実施し、合わせてこれまでの研究成果を国際学会で発表する。これらのために調査委託費や旅費として助成金を使用する計画である。
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