2016 Fiscal Year Research-status Report
人生後期における自伝的記憶の機能-他者に語る記憶と自己を振り返る記憶-
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16K04314
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
下島 裕美 杏林大学, 保健学部, 准教授 (20306666)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 正亮 杏林大学, 医学部, 助教 (80580563)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 自伝的記憶 / エンディングノート |
Outline of Annual Research Achievements |
自分に関する過去の記憶を自伝的記憶という。自伝的記憶には自己・方向づけ・社会という3つの機能がある。また,自分にもしものことがあった場合に備えて自分に関する情報を記しておく冊子は「エンディングノート」として知られている。多くのエンディングノートには「自分史」あるいは「過去の思い出」,つまり自伝的記憶を書く欄が設けられている。エンディングノートは死後に家族が読むことを前提としているため,エンディングノートに記入される自伝的記憶は「死後に家族に思い出してもらいたい自分」を象徴したものだと思われる。一方で,自分自身が最も印象に残っている自伝的記憶は他者に思い出してもらいたい記憶とは異なる可能性がある。 本研究では申請者の専門分野である自伝的記憶という視点からエンディングノートの自分史について分析する。インターネット調査と面接調査により,人生後半の自伝的記憶の機能について,他者に語る記憶と自分で想起する記憶という側面から検討する。近年,エンディングノートを作成,配布する葬儀会社が多数みられる。そこでH28年度は,エンディングノートを希望する人はどのような目的でエンディングノートを必要としているのか,その理由と使用方法について葬儀会社職員を対象に面接調査を行った。また,上記の面接調査および地域住民対象のセミナー参加者の意見に基づき,エンディングノートと自伝的記憶の機能に関するインターネット調査の質問項目を作成した。H29年度にインターネット調査を実施予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ほぼ予定通りに進んでいるが,H28年度に実施予定であったインターネット調査をH29年度に実施することになったため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度以降は,当初の予定通り,下記の研究を実施する予定である。 (1)中高年を対象としたインターネット調査を実施する。 (2)高齢者施設職員を対象に半構造化面接を実施する。 (3)公開セミナーの開催と面接調査を実施する。
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Causes of Carryover |
インターネット調査費用を計上していたが,調査実施がH29年度になったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
H29年度にインターネット調査を実施する。
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