2017 Fiscal Year Research-status Report
日本に適合したカウンセリング訓練ツールの開発に関する基礎研究
Project/Area Number |
16K04341
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
藤生 英行 筑波大学, 人間系, 教授 (40251003)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮道 力 岡山大学, 岡山大学東京オフィス, 准教授 (20627822) [Withdrawn]
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 心理面接過程 / カウンセリング訓練 / データ化 / 数値化 / カウンセラースキル / クライエントの反応 / 統計解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
過去複数年以上のカウンセリング訓練授業で提出されたレポートについて、研究倫理委員会に承認を得た方法に基づいて加工を行った。 ベース・ライン測定(訓練のプレ・ポストのそれぞれ前後2回分)について、学習者が記入している(ヘルパーの用いる)カウンセリング応答スキルについて、カウンセラー経験20年、臨床心理士を有する技術補助員により、点検を行い、スキルリストに基づき正しいスキル番号を付けなおした。また、技術補助員に意図リスト、反応リスト、有益性の観点でも、点検を入れた。この手順を確立するために、本年度は時間を要した。 これを、事務補佐員がコピーを取ったうえ写真データに変換*.jpeg化し、それを文字データも含まれる形態のpdf電子データ化した。それぞれの電子データ化に基づき、技術補佐員が個人情報がマスキングされるよう変換を行っている。現時点で完成しているデータは単年度分であるが、すべて数値化されたデータとなった。上記のデータを、技術補助員および事務補佐員が、エクセルソフトを用いて、データの入力を行った。 これらの手順で得られたデータの一部を統計ソフトspssに読み込み、スキルごとに有益性得点(0-9点)が異なるかクロス集計表を作成、一要因分散分析等を行った。スキルは12種類あるのに対して、単年度分であるためN=1やN=0のセルができてしまい、分散分析や多重比較には耐えられない状況にある。今後、データを複数年分数値化し増やすとともに、個人内要因となる複数回の応答スキルも同時に分析するような被験者内を取り入れた分散分析デザインを行うことを計画している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ベース・ライン測定(訓練のプレ・ポストのそれぞれ前後2回分)について、学習者が記入している(ヘルパーの用いる)カウンセリング応答スキルについて、カウンセラー経験20年、臨床心理士を有する技術補助員により、点検を行い、スキルリストに基づき正しいスキル番号を付けなおした。また、技術補助員に意図リスト、反応リスト、有益性の観点でも、点検を入れた。この手順を確立するために、本年度は時間を要した。これを、事務補佐員がコピーを取ったうえ写真データに変換*.jpeg化し、それを文字データも含まれる形態のpdf電子データ化した。それぞれの電子データ化に基づき、技術補佐員が個人情報がマスキングされるよう変換を行っている。このような、データ化するための手順の確立にこれまで手間取っていたが、ようやくめどがたってきた。 分析する数値化したデータを増やしていくことが望まれる。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究倫理の訓練を終えた、事務補佐員をあらたに雇用した。また、今年度から新たに豊富なカウンセリング経験を有する臨床心理士を持つ技術補佐員を雇用した。このことにより、カウンセラーとクライエントの応答陳述をベタ打ちしたのみの言語データから、専門的な判断からの意図リスト、反応リスト、有益性判断といった数値データの点検が行えるようになった。このような、データ変換手順の確立に多くの時間を費やした年であった。 単年度分であるが、統計解析ソフトspssにてデータ分析を行えたことはかなりの進歩であると判断できる。今後は確立したデータ変換手順をもとに、数値データを増やしていくことで遅れを取り戻せると考えらえる。
|
Causes of Carryover |
データ加工に手順開発に時間を要したため、データの分析までにたどりつくのに時間を要した。今後、事務補佐員、技術補佐員の人数を増やすことも検討したい。 学会公表、投稿論文、海外渡航などは、今後予定する。
|