2018 Fiscal Year Annual Research Report
The rerated factors and the mechanism of the Internet addiction
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16K04355
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
金子 一史 名古屋大学, 心の発達支援研究実践センター, 教授 (80345876)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小倉 正義 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 准教授 (50508520)
濱田 祥子 明治大学, 文学部, 専任講師 (60615037)
吉川 徹 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 教育福祉学部, 非常勤研究員 (70456680)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ネット依存 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,ネット依存とそのメカニズムについて,実証的に明らかにすることを目的としていた。平成30年度は,これまでに収集したデータの解析を行った。分析に用いたデータは,一般高校生700名から協力を得たものであった。調査内容は,ネット依存尺度,感情調整尺度,社会相互作用不安尺度,親和動機尺度であった。その結果,ネット依存傾向が陽性だった者は,陰性だった者に比べて,感情制御に困難を示していることが明らかになった。この結果は,先行研究の結果を支持するものであった。また,ネット依存傾向陽性群は,陰性群に比べて,社会相互作用不安得点が高くなっていた。この結果からは,対人不安が高い人は,対面での直接コミュニケーションよりも,オンラインでのコミュニケーションを用いる頻度が高いことが推測される。さらに,ネット依存傾向陽性群は,陰性群に比べて親和動機尺度の下位尺度である拒否不安得点が高くなっていた。この結果からは,ネット依存傾向が高い場合は,他者からの拒絶に過敏となっており,それがオンライン上での様々なトラブルの背景要因の一つとして考えられることが示唆された。 本研究結果については,2018年にチェコで開催された第23回国際児童青年精神医学会にて発表を行い,大きな反響を得た。30年度の後半は,これらの結果について,国際誌に投稿する準備を進めた結果,草稿を完成させることができた。今後は,完成させた投稿原稿を練り上げた上で投稿し,掲載されるよう査読者からのコメントに対応する予定である。
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Research Products
(2 results)