2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a Teacher/Guardian Intervention Program for Alleviating Helplessness among Elementary School Students
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16K04357
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
牧 郁子 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (70434545)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 小学生 / 無気力感 / 教師 / 保護者 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は前年度の子どもの情動に関わる文献研究の成果をもとに,以下の研究を行った。 【研究1】小学生における無気力感改善のための教師・保護者用プログラムの実践 1. 保護者用プログラムの実践:Faber & Mazlish (2012)による「子どもの気持ちを代わって言葉で表現する」を中心に,ワークショップ形式のプログラムを,学齢期の子どもを持つ保護者を対象とした講演会で試験的に実施しアンケート調査を行った。その結果,概ね「内容がわかりやすかった」「役に立った」といった結果となったが,ロールプレイングにおいて戸惑う様子が認められた。 2. 教師用プログラムの実践:①心理教育(子どもの認知情動発達,感情の社会化不全に関わる諸問題,保護者との情動交流と無気力感との関係)と,②子どもの気持ちを引き出す聴き方(Faber & Mazlish (2012)に基づき,教師と子どものやり取りにおけるNGとOK場面を解説)を教員研修にて実施した。その結果,子どもを思い浮かべながら聞けた・理論が腑に落ちた,実践で試したい等の感想が得られた。 【研究2】啓発型リーフレット「子どもの心のエネルギーをふやす大人の関わり(学校編・家庭編)」の作成と実践:研究1において,保護者対象のワークショップ型が必ずしも有効でない可能性が示唆された。また教員研修での実践において,「子どもの気持ちを引き出す聴き方のポイント」を提示・解説し一定の評価を得られた。以上から本研究では,教師向け・保護者向けの啓発型リーフレットを作成した。そして現職教員が履修する夜間大学院の授業内でリーフレットを用いた授業を行い,アンケート調査を実施した。その結果,教師用・家庭用ともに概ね「実際に役立つ」「参考にはなる」という回答が得られたが,「より多様な事例の掲載」「研究知見の説明が難しい」「より多様な事例の掲載」要改善点が指摘された。
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Research Products
(3 results)