2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of bullying prevention programs for parents
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16K04376
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Research Institution | Mejiro University |
Principal Investigator |
杉本 希映 目白大学, 心理学部, 准教授 (90508045)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青山 郁子 都留文科大学, 文学部, 教授 (60586808)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | いじめ / 予防プログラム / 小・中学生 / 保護者 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,いじめ予防教育における小・中学生の保護者の役割を検討し,保護者向けのいじめ予防プログラムの開発と効果検証を目的とした。 【研究Ⅰ】においては、いじめ予防のために保護者に必要なユニバーサル教育の内容を明らかにすることを目的とした。国内外の先行研究を概観するとともに、小・中学生の保護者208名、教員66名、スクールカウンセラー131名にアンケート調査を実施し、いじめ予防のために保護者として知っておきたいこと、知っておくべきことを抽出した。【研究Ⅱ】においては、保護者の「いじめについての知識」と「保護者としてのいじめ対応効力感」を測定する尺度を開発し、724名の保護者を対象とした調査で、その現状を把握した。その結果、保護者は子どもがいじめに関わる不安は高く持っているが、いじめについての知識はほとんど持っていないことが明らかとなった。【研究Ⅲ】においては、保護者向けいじめ予防プログラムの内容を選定することを目的とした。研究1と研究2の結果をもとに、保護者向けいじめ予防プログラムに必要な内容の特定を行い、スライド形式で実施できるプログラムの開発と配布用のリーフレットを作成した。 最終年度は、【研究Ⅳ】においては、【研究Ⅲ」で開発した保護者向けいじめ予防プログラムの効果を明らかにすることを目的とした。小学生の保護者42名に対し、開発したプログラムを実施し、その前後と1か月後に、「いじめについての知識」と「保護者としてのいじめ対応効力感」を測定し効果検証を行った。その結果、いじめの知識と効力感については、プログラム実施後に有意に高くなり、また1か月後においてもその効果の継続が概ね認められた。 以上の結果より、いじめの知識や効力感を高める効果的な保護者向けいじめ予防プログラムが開発できたと考えるが、実際に子どものいじめ予防につながるかの検証は残されたと言える。
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Research Products
(1 results)