2018 Fiscal Year Annual Research Report
Acceleration of active involvement of licensed clinical psychologists in the medical filed: Development of the training program as a continuing education for the clinical psychologists
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16K04382
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
矢永 由里子 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任講師 (70523447)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 公認心理師 / 多職種連携 / チーム医療 / 人材養成 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究成果:身体科医療における患者ケアは多職種連携を目指すチーム医療の取り組みが重視されている。その取り組みにおいて、2019年度から本格活用される公認心理師もチームの一員としての役割を期待されている。一方で、心理職の卒後教育は開始されたばかりであり、医療現場で他職種と連携しつつ、地域までを幅広く視野に入れた患者支援が可能となる人材養成の体制は未整備である。今回の研究では、心理職を対象とした慢性疾患、特に幅広い知識と多様なテーマ理解が必須のHIV感染症の患者ケアに焦点づけ、在宅を含めた協働促進を目的にした人材養成の効果的プログラムと、プログラムの着実な普及のための講師養成ガイドラインを開発した。プログラムの信頼性確保のために、心理職のベテランから養成プログラム対象の新任者によるプログラム検証を繰り返し、最終的には70名の心理職の参加による独創的な人材養成プログラムを開発した。 意義と重要性:プログラムは、知識獲得、理解促進、体験を総合した学習の機会を提供し、チーム医療や地域医療の取り組みへの心理職のスキル向上を可能とした。全国10カ所で試行的に実施したプログラムによる研修は参加者から高い評価を獲得し、学習効果を証明することができた。また一人職場の心理職にとってはプログラムがエンパワメントの作用をもたらすことも判明した。地元リーダーを対象としたプログラム活用ガイドラインは各地の人材養成の着実な普及を促進する役割を果すことが期待される。 今後の展開について:プログラムの検証時に全国普及も視野に入れ、身体科医療に従事する各地のリーダーにもプログラム評価への協力を求め、その際に、プログラムの主要コンセプト理解推進と活用方法の検討を同時に行った。今後、本プログラムの具体的活用とその普及は確実に期待ができる状況にある。また双方向の意見交換として全国でのプログラム活用の実際を報告するシステムも整備した。
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Research Products
(4 results)