2016 Fiscal Year Research-status Report
恋愛関係におけるストーキング・つきまとい行動の予測と対処に関する研究
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16K04386
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
越智 啓太 法政大学, 文学部, 教授 (40338843)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | デートバイオレンス / ハラスメント / 恋愛 / ストーキング / 大学生 / 犯罪予測 / ロジスティック回帰分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、カップルの追跡調査によってデートバイオレンス、とくにストーキングやつきまといの発生を予測することを目的としている。そのため、適切な調査対象選択や標本抽出作業、追跡調査のスケジューリング、アンケート実施手法の立案、アンケート項目の作成が極めて重要になってくる。 研究初年度は、これらの問題について先行研究の結果を整理するとともに、最新の研究論文のレビューを行った。また、調査手法についてのウェブ調査会社との折衝、質問票の作成を十分に時間をかけて行った。これらの作業は年末におおむね終了したため、12月に1000組のカップルについてウェブでの質問紙調査を行った。ここでは先行研究で作成されたデートバイオレンス・ハラスメント尺度を実施したほか、交際状況や交際相手の特性について質問する複数の尺度を実施した。 その後、年度末にかけてこの調査の基本的な集計を行ったほか、実施した尺度の信頼性について統計的な分析を行った。その結果、使用しているすべての尺度について統計的な信頼性が確認された。とくにデートバイオレンス・ハラスメント尺度については今後の研究を効率的に行っていくために統計的な手法を用いて短縮版尺度を構成した。この内容については論文化し、投稿中である。 第1回調査のデータをもとにして、来年度後半に実施する第2回目の調査、再来年度に実施する予定の第3回目の調査で測定されるデートバイオレンス・ハラスメント、ストーキング、つきまとい行動が統計的に予測、制御できるかを検討していく予定である。また、ここでは、機械学習などの高度な統計的手法も用いるつもりであるため、この点に関して技術の習得、習熟を計画的に行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の研究計画は、1)先行研究のレビュー、2)調査計画の立案、3)ウェブ調査の実施であったが、このすべてが予定通りに進行している。 本研究は追跡調査なので、初年度の第1回調査結果のみからは主要な研究結果が得られることはない。しかし、初年度の調査結果の基本的な分析によって、研究に使用した尺度の信頼性や妥当性について確認でき、一定の成果を得ることはできた。また、実験に用いる短縮版尺度の作成を行った。 最も重要なのは本年度後半(11月を予定している)に行う第2回調査なので、現在はその調査に向けて準備を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在は、本年度末(11月を予定)に実施予定の調査にむけて、ウェブ調査項目の精査を行っている。そのために第1回調査の結果をさまざまな観点から分析している。 機械学習などの高度な統計手法について、第1回調査とは別のソースから得られたデータをもとに分析を行い、技術の習得、習熟に努めている。
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Research Products
(8 results)