2016 Fiscal Year Research-status Report
思春期の子どもとの相互信頼感を促進する段階的子育て支援プログラムの開発
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16K04398
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Research Institution | Kogakkan University |
Principal Investigator |
渡邉 賢二 皇學館大学, 教育学部, 教授 (50369568)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平石 賢二 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 教授 (80228767)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 思春期 / 母親 / 子育て支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
2016年度(初年度)は,思春期の子どもをもつ母親を対象として,段階的子育て支援プログラムを考案するために,中学生の子どもをもつ約50名の母親を対象に,子どもを養育するにあたって,ストレスや不安に感じていることを自由記述させた。その後,KJ法によって分析した。中学校2校に依頼し,中学生の子どもをもつ母親約700名を対象に質問紙調査を実施した。調査内容は,養育ストレス尺度(作成したもの),養育態度尺度(養育スキル尺度,心理的統制尺度),サポート尺度(夫または家族のサポート尺度),心理的ストレス反応尺度などである。得られたデータをアルバイト学生が入力し,現在は研究分担者と分析などを考慮している段階である。 2017年度から「思春期の子どもとの相互信頼感を促進する段階的子育て支援プログラム」を実施するために,研究分担者と十数回の研究会を実施した。また,プログラムを実施する中学校に数度訪問し,回数や内容などを確認した。 論文については,発達心理学研究に掲載された(共著)。本論文は数年前から取り組んでいる児童期から青年期の親子関係と母子間葛藤に関する論文である。学会発表については,The 31st International Congress of psychologyでポスター発表,日本教育心理学会第58回大会でポスター発表(2本),日本発達心理学会第28回大会でポスター発表(2本)を研究分担者とともに行った。すべて児童期から青年期の親子間関係,母子間葛藤に関する内容である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2016年度(1年目)は,思春期の子どもをもつ母親を対象として段階的子育て支援プログラムを考案するために,中学生の子どもをもつ母親に調査を行い,KJ法によって分析し,その後,中学生の母親約700名を対象に質問紙調査を実施した。また,2017年度に実施する段階的子育て支援プログラムについて,中学校に依頼し,実施時期やプログラムを検討した。プログラム内容はSTEP1:思春期の子どもの心身を理解するプログラム,STEP2:親自身の養育態度,養育ストレス,子どもとの関係性を振り返るプログラム,STEP3:子どもとの相互調整的な関係性を理解するプログラム,STEP4:子どもとの葛藤や衝突を解決するプログラムの年間4回実施する計画である。
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Strategy for Future Research Activity |
段階的子育て支援プログラムを実施するにあたって,中学校との日程調整や参加者の募集について,中学校の管理職や教師と議論した。当初は,1年目にSTEP1とSTEP2,2年目にSTEP3とSTEP4を実施する予定であったが,2年間を通して実施することが困難であるため,2017年度の1年間でSTEP1~STEP4を1つの中学校で実施する。今後もプログラム実施する中学校の管理職や教師と打ち合わせを密にしていく予定である。
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Causes of Carryover |
2016年度は,統計ソフトを購入する予定であったが,詳細な分析が必要でなかったため購入しなかった。そのため,残金が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2017年度は,2か所で学会発表を行う予定である。また,子育て支援プログラムを実施するため,アルバイトによる人件費,統計ソフトを購入する予定である。
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Research Products
(6 results)