2016 Fiscal Year Research-status Report
持続可能な地域づくりに向けた学校内外における協働体制の構築過程に関する調査研究
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16K04447
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
宮前 耕史 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (30584156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
半澤 礼之 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (10569396)
安井 智恵 岐阜女子大学, 家政学部, 准教授 (40440557)
平岡 俊一 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (70567990)
添田 祥史 福岡大学, 人文学部, 准教授 (80531087)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 教師教育 / 地域創造型教師 / 地域とともにある学校 / 学校・地域の連携・協働 / 地域教育 / 地域創生 / コミュニティ・スクール / 地域学校経営 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、持続可能な地域づくりに向けた教師の実践の成立基盤としての学校内外における協働体制の構築過程を明らかにすることにある。「へき地」農山漁村からの人口流出と過疎・高齢化が全国に先駆けて進む「課題先進地」北海道東部地域の教員養成課程の現場で見えてきたことは、これからの地域社会に求められるのは「地域創造型教師」であるということであった。だが、と同時に教師が持続可能な地域づくりに向けた教育実践を行っていくために、学校の内外において、その実現に向けた協働体制が構築されている必要があるということも明らかとなってきた。そこで、本研究では持続可能な地域づくりに学校・教師が中心的な役割を果たしている先行先進事例に関する調査研究を行って、上記課題に関する実証的なデータの収集と分析を行う。 教師が持続可能な地域づくりに向けた教育実践を行っていくために、教師個人の資質や能力を超えたところで、学校管理職のリーダーシップや、教職員間の連携、地域行政・地域住民の学校・教師に対する支援のあり方、コーディネーターの存在等、学校の内外において、その実現に向けた協働体制が構築されている必要がある。このような課題意識に基づいて、本研究では、持続可能な地域づくりに学校・教師が中心的な役割を果たしている先行先進事例に関する調査研究を行って、持続可能な地域づくりに向けた教師の教育実践の成立基盤としての学校内外における協働体制の構築過程を明らかにする。 研究1年目となる平成28年度にあっては、現地調査を兼ねた研究打ち合わせをもち調査・研究の方向性について改めて確認すると同時に、本研究がメインフィールドと位置付ける北海道浦幌町他、情報収取を通じて得た先進事例に関する知見をもとに、いくつかの地域における現地調査を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現地調査を兼ねた研究打ち合わせをもち調査・研究の方向性について改めて確認することができた。また、本研究がメインフィールドと位置付ける北海道浦幌町他、情報収集を通じて得た先進事例に関する知見をもとに、新規事例を含むいくつかの地域における現地調査を実施することができた。 研究打ち合わせは京都府京都市および愛媛県内子町、福岡県福岡市で行った。北海道浦幌町では、「うらほろスタイルふるさとづくり計画」に関する継続的な現地調査を行うと同時に、とりわけコミュニティ・スクール(地域とともにある学校)との視点から、学校地域・連携に関する学校管理職・教職員等関係者へのインタビュー調査を実施した。その他、情報収集を通じて得た下記のような地域における先進的な学校・地域の連携・協働の取り組みについて現地調査を行うことができた。 ①島根県立隠岐島前高等学校「高校魅力化プロジェクト」:学校長、担当教諭、コーディネーター等、同プロジェクト関係者に対するインタビューと授業見学、施設見学を行なって、同プロジェクトの成果と課題、今後の展望等に関する知見を得ことができた。 ②愛媛県内子町における地域づくり・環境教育プロジェクト:同町における個々の学校レベルでの地域づくり教育の展開状況について関係者から聞き取り調査を行って、役場職員と学校教員が連携して同町オリジナルの環境教育教材を作成した取り組みおよびその作業過程などについて把握した。 ③福島県双葉郡浪江町「ふるさと創造学」 「福島県双葉郡教育復興ビジョン」と「ふるさと創生学」の取り組みに関する現地調査を行って、震災・原発事故からの復興とそれを支える地域教育計画の意義と可能性について検討を加えた。学校は人材・文化・情報・善意の結節点(ハブ)であり、学校内に地域を再現することで、そこに生きる人々の想いや暮らしを記憶として子どもたちの心の中に残していくことができる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究がメインフィールドと位置付ける北海道浦幌町における調査を継続して行うとともに、共同研究者個々人がサブフィールドにおける調査を継続し、持続可能な地域づくりに向けた学校内外における協働体制の構築過程の追及に努める。情報収集に努め、本研究の課題により適合的な事例がある場合には現地調査の可能性を検討する等柔軟に対処する。 情報共有・意見交換の場として研究会を開催すると同時に共同研究者個々人がそれぞれの所属学会等における口頭発表・論文発表等を行っていく。ある程度の研究成果の蓄積が進んだ段階で、成果普及を視野に中間報告書もしくは研究成果をまとめた書籍の発行を目指す。
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Causes of Carryover |
円滑な意見交換・研究打ち合わせを持つことができたと同時に、研究代表者・共同研究者ともに効率的な現地調査を実施できたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
引き続き、円滑な意見交換・研究打ち合わせと効率的な情報収集・現地調査の実施に努めると同時に、情報共有・意見交換の場として開催する研究会や、共同研究者個々人がそれぞれの所属学会等における口頭発表・論文発表等を行っていく際の旅費等に使用する。 ある程度の研究成果の蓄積が進んだ段階で、中間報告書もしくは研究成果をまとめた書籍の発行をめざし、研究成果の普及を行っていく。
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Research Products
(7 results)