2019 Fiscal Year Annual Research Report
Theoretical Construction of Political Education as Social Inquiry: An Interpretation of the History and Ideas of Pragmatism
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16K04460
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
生澤 繁樹 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 准教授 (70460623)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 規範 / プラグマティズム / ラディカル・デモクラシー / シェリル・ミサック / 道徳的探究 / 反基礎づけ主義 / リチャード・ローティ / 真理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,19世紀および20世紀転換期から現代へと至るプラグマティズムの思想史的解釈を通して,社会的探究としての政治教育理論の展開可能性と課題について解明することを目的とするものである。この目的を果たすために,本研究ではとりわけ「科学的探究」や「思考の方法」といったプラグマティズムの哲学・倫理・論理学上の示唆に基づく「社会的探究」という視角から,現代の政治教育のあり方を問いなおし,その理論的基盤の解明と理論構築を図っていった。現代の政治教育が直面する問題点や困難の諸相を現代的かつ実践的な観点および思想史的から再理解・再評価することによって,本研究は科学・道徳・政治の理解をともに結びなおし育むような新しい政治教育と実践のための理論的視座を明らかにした。 本研究は,2016(平成28)年度から3年間の計画で進めていたが,期間中に解明された諸成果と残された諸課題を整理するため,計画の4年目に当たる2019(令和元)年度を最終年度として,1年間の研究期間の延長を行なった。とりわけ最終年度として延長申請を行なった4年目では,社会的探究の政治教育理論の構築という課題を解明するための重要な問いとして新たに浮上したプラグマティズムの多様な系譜とポスト基礎付け主義の政治理論との関係についての研究成果発表(論文刊行)を行なうとともに,研究成果の取りまとめと課題の整理(全体の総括)を行なった。その成果の一部は『政治において正しいとはどういうことか─ポスト基礎付け主義と規範の行方─』(田畑真一・玉手慎太郎・山本圭編,勁草書房,2019年)に掲載された。
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Research Products
(4 results)