2016 Fiscal Year Research-status Report
中学校における教育実習の多様性と教員としての資質能力形成に果たす影響に関する研究
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16K04515
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| Research Institution | Miyazaki Sangyo-keiei University |
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Principal Investigator |
櫻田 裕美子 宮崎産業経営大学, 法学部, 准教授 (70389576)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | 教育実習 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、従来ブラックボックス化されていた教育実習について、一般大学学部の教職課程の学生が中学校で実施するそれに焦点をあて、教育実習中のいかなる要因が教員としての資質能力の形成、あるいはその阻害に影響を与えるのかを明らかにすることにある。平成28年度は、教育実習の実態を確認するために以下の2点を行った。
第1は、教育実習の観察である。教育実習の実態をとらえるために、2つの視点で観察を行った。1点目は、教育実習の実施状況である。実習校における教育実習生の受け入れ状況や指導体制、授業実習の実施状況、ホームルーム・学級活動への参加状況等について情報を収集した。2点目は、教育実習生と他者との関わりである。具体的には教育実習生が、日常の中で指導教員、指導教員以外の教員、他の教育実習生、生徒といかに関わり、どのような活動や話をしているかを終日観察した。以上の観察を公立中学校及び、教員養成系大学学部の附属中学校で行った。教員養成系大学学部の附属中学校で行ったのは、公立中学校の教育実習を相対的に検討する視点を得るためである。
第2は、インタビュー調査である。インタビューは、教育実習観察を行った公立中学校の教育実習生及び指導教員と教育実習受け入れ・運営に責任をもつ教員を対象に行った。この調査により、教育実習の観察によって得た情報の補完及び新しい情報の収集を行った。
さらに、上記のようにして確認・収集した内容をもとにした質問紙調査の作成及び実施に向けた準備を進めた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
教育実習の観察及びインタビュー調査から、実習生と実習中に関わる他者との関係性について知見を得た。具体的には、指導教員からは、授業に関することのみならず生徒指導に関することや教師としての心構え、指導教員の教職への思いを伝えられていることを明らかにした。さらに、指導教員以外の教員からも指導を受けていることを確認し、そのかかわりは、在学中の関係性や実習教科、実習生の居場所、授業実習の参観が関係している。
教育実習観察及びインタビュー調査ののち、得られた知見をもとにして学校を対象とした質問紙調査を実施する計画であった。しかし予定通りに教育実習参観の機会が得られなかったことや教育実習時期に変更があったことにより質問紙票の作成に必要な知見を十分に得られず計画通りに遂行することが困難となった。
上記の通り、進捗状況としては研究計画に照らしてやや遅れているが、これらは引き続き調査を行う中で解消することが可能であると考えられる。
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| Strategy for Future Research Activity |
上述のように初年度の研究計画はやや遅れているが、全体としての内容に変更はない。
研究計画に従って、教育実習の実態を明らかにし教員としての資質能力の形成・阻害に影響を与える要因を検討していく。
まずは、平成28年度に実施予定だった学校調査を行う。次に、学校調査の分析結果を参考にしつつ、教育実習生調査に向けた質問紙を作成し、実施・分析に着手する。
さらに、教育実習生及び指導教員と教育実習受け入れ・運営に責任をもつ教員に対するインタビュー調査の実施である。このインタビュー調査により、質問紙調査の結果の補完を行う。
この他、継続して教育実習観察を行い、教育実習の多様性を検討する情報を収集していく。
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| Causes of Carryover |
当初予定した教員調査が実施できなかったことにより、質問紙調査に関する経費（印刷費、郵送料）の支出がなかった。これに伴い、調査に関係して必要としていた謝金や人件費が不要となった。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
昨年度実施予定であった学校調査を実施するとともに、今年度は計画に則して教育実習生調査及び、インタビュー調査に要する費用として質問紙調査に関する経費（印刷費、郵送料）や旅費及び、謝金や人件費を支出する予定である。
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