2017 Fiscal Year Research-status Report
日本式高専のモンゴル・マレーシアへの輸出と定着に関する研究
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16K04610
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
竹熊 尚夫 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (10264003)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹熊 真波 筑紫女学園大学, 文学部, 教授 (50253373)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 比較教育 / 教育借用 / 高専 / モンゴル |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は研究プロジェクトの第2年度として以下の調査研究を行った。 モンゴル現地調査は9月に実施した。〇高専リエゾンオフィス:目的と機能、モンゴルと日本との接続や調整に関する状況について聞き取り、モンゴル高専の世界展開構想とハブ機能への期待、モンゴルにおける高専の社会や産業への貢献と認知について情報収集した。○モンゴル国立科学技術大学付属工科大学高専技術カレッジ:国立大学付属の唯一の高専の運営方式やカリキュラム、学生受入、教育体制、教師教育体制について聞き取りを行い、日本の高専との学生交流、教師の研修制度などについても情報を得た。○新モンゴル高専:私立で最も設備的に整備されている高専で、モンゴルの高専に関する国内調査結果等の情報を得た。○モンゴル工業技術大学付属モンゴル高専:最も伝統のある高専であり、私立大学付属で施設設備が充実している状況について、日本の大学、高専との交流、母体である工業大学との関係、企業との関係について聞き取りを行った。高専の中で実施されているプロジェクト形式の研究推進部からも、高専の役割やその教育的機能についてもディスカッションを行った。○モンゴル科技大付属PIU高専留学プロジェクト:日本の高専に送り出すための、日本語教育、専門科目教育についての聞き取りを行った。特に、マレーシアと同じ機関であり、比較対象として学習特有の特徴についての情報収集を行った。○モンゴル国立科技大付属高専技術カレッジ:日本語教育のレベルや日本語能力の確認を行った。 国内高専調査については、米子高専と東京高専への訪問調査を行った。また同時に、高専学会への参加、高専機構本部でのアンケート調査等の協議打合せを行った。この他、高専研究者(熊本 崇城大学)への聞き取り調査等を実施し、情報収集を行った。1月には高専連続国際シンポジウムで日本型高専教育の海外輸出について報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
国内の高専への調査受入が厳しく、時間を要した。高専研究者のつてを得て、9月はじめの高専学会への参加によって高専機構及び高専学会関係者の多くの協力者を得て、国内調査が軌道に乗り始めた。また、高専機構本部との協議でアンケート調査実施についての目処が立ち、次年度に調査を実施し、合わせて、海外版を作成し実施する予定である。海外調査については、既に、前年度までに協力依頼と了解を得ており、今後調査研究は進展すると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
アンケート調査と訪問調査を集中的に実施するために、次年度に調査経費を移しており、効率的に調査研究を進める予定である。優先項目としては、国内アンケート調査、モンゴル調査を第1第2に、マレーシア調査を第3に、または現在、高専機構が力を入れている、ベトナムも視野に入れ、段階的に調査を進める。
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Causes of Carryover |
本年の高専機構本部との協議で国内アンケート調査実施についての目処が立ち、次年度に調査を実施することとした。また、あわせて、海外版アンケートをマレーシアとモンゴルで順次実施することを計画していたが、海外調査は、国内の高専留学生調査を踏まえて実施することが内容が充実させることができ、より効果的であると判断し、既に前年度までに協力依頼と了解を得ていたが、次年度においてアンケート調査と訪問調査を集中的に実施することができるように、次年度に調査経費を移した。
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