2018 Fiscal Year Research-status Report
日本式高専のモンゴル・マレーシアへの輸出と定着に関する研究
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16K04610
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
竹熊 尚夫 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (10264003)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹熊 真波 筑紫女学園大学, 文学部, 教授 (50253373)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 比較教育 / 教育借用 / 高専 / マレーシア / モンゴル / 海外輸出 / 日本式教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度から継続していた、日本国内高専の留学生へのアンケート調査の準備を踏まえ、国立高専機構の協力を得て、5月にアンケートの全国調査を実施した。その後、回収作業を行い、集計分析を行うと共に、モンゴル語版のアンケートを作成し、9-10月にモンゴルでの現地調査及びアンケート調査を実施した。また海外調査では、高専輸出の実態を見るために、10月-11月にベトナムハノイ校外のベトナム商工短大附属高専での現地調査を行った。この他、国内調査については、11月16日に都城高専でのモンゴルとの協力の実情に関する面接調査、9月には北九州高専で日本高専学会での招待発表を行った。 以上の調査分析を進め、これらの成果の一部は、日本高専学会誌2019 vol.24 No.1及び4月号No.2に掲載されている。この他、高専調査のマレーシア留学生については調査結果の一部をMalaysia Japan Discourse Project 2018(Ptrajaya)において12月4日に招待発表を行った。 この中では日本式高専の特徴として、高専の学習方式、進路、留学生から見る高専教育への評価、国際化への課題、高専教育への理解度や受容を通してみた高専の海外での通用性や課題について論述している。特に、実験や実習への評価が高い一方で、厳格な教育体制は多様な留学生に対して変容が求められていることが明らかになった。高専での高い評価も項目をアピールポイントとして、低い評価項目への対処を行っていくことが、高専の海外進出と国際的評価を得るために必要とされていることを具体例を挙げながら占めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
最終年度に実施予定であったマレーシア調査が、相手方の不手際で、連絡調整がスムーズに行われなかったこのため、最終年度内で調査予定が立てられず、次年度に繰り越すこととなった。但し、この結果、分析作業の時間も十分取ることができるため、この繰り越し時間を活用し、より十分な研究分析を行っていくこととした。但し、現在マレーシア側の担当者と調整中であり、6月中旬に調査を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、マレーシア調査版のアンケートの作成作業に入っており、マレーシア側との連絡が取れ次第、モンゴルと同様の調査を実施する計画である。調査は、6月中旬を予定している。現地調査後に、これまでの集計データの整理分析をすすめ、その成果を学会や紀要等で研究論文等で公表していく予定である。
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Causes of Carryover |
本年度は最終年度の予定であったが、マレーシアでの現地調査が連絡調整が付かず、できなかった。後日、相手方より謝罪の連絡が届き、次年度であれば調査可能である旨の連絡が来たため、研究計画を1年延長し、マレーシア調査と調査結果の分析を翌年度に行うこととした。このため、海外調査のための渡航費、アンケート調査作成、分析謝金、報告書作成費用を翌年度に持ち越して使用することとした。
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