2016 Fiscal Year Research-status Report
小学校児童の好む英語の授業と嫌いな英語の授業の質的分析
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16K04659
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
猪井 新一 茨城大学, 教育学部, 教授 (80254887)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 学級担任 / 英語教員免許 / 授業時間数 / 繰り返し / HRT |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、児童がどのような英語授業を好み、どのような英語授業を嫌うのであろうか。児童の好意度の高い英語授業と低い英語授業を比較しながら、それに影響を及ぼしている要因を、英語授業の質的分析を通して、明らかにしようとするものである。本年度は、文献検索・調査及び、これまでの自身の研究で収集したデータの再分析を行い、以下のようなことを確認した。1)HRTの英語教員免許の有無は、児童の英語授業好意度とは相関関係が見られないこと。言い換えれば、児童にとって、HRTの英語教員免許所有の有無は重要ではないことを示している。2)英語特区のように、英語授業時間数が多いと、児童の英語授業の好き嫌いの二極化が進む傾向にあること。3)HRTの英語授業に対する情意的影響の児童の英語授業好意度に対する影響を調査するためには、T1として英語授業をしているHRTが相当数存在することが前提である。4)児童の英語授業好意度を調査するためには、英語授業そのものを分析する必要があること。 文献調査でわかったことは、英単語・英文の単純な繰り返しが多い授業は、児童の授業好意度が下がる傾向にある。さらに、児童の身近な生活に直結しているような話題は、児童の興味・関心を引く傾向にあることなどである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
校務を含めて諸事情により、これまでの自らの研究成果の再確認にとどまり、また文献検索・調査を十分時間をかけて実施することができなかった。そのために、本研究自体があまり進捗していない状況である。相当に遅れていると判断してよい。
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Strategy for Future Research Activity |
文献検索・調査を進め、児童の好意度が高い英語授業及び低い英語授業の特徴・特質・要因等を見極めるように努めたい。それに基づき、児童の英語授業好意度を調査するためのアンケート調査項目を作成し、データ収集のための小学校訪問の計画を立てたい。
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Causes of Carryover |
当初の計画では、文献を購入し、学校訪問をし、授業分析を行い、研究成果の一部を学会等で発表する予定ではあった。しかし、勤務校の校務等も含め諸事情で、文献購入、学校訪問等まで、研究が進展しなかったために、相当額の残額が発生する結果となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究の目的に沿うように、文献を購入し、その調査を行い、アンケート項目の作成、学校訪問計画及び実施、授業録画及び分析等、着実に研究を進める予定である。
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