2018 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of an elementary school social studies middle grades class model that considers subject morility
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16K04662
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
溜池 善裕 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (60260452)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 一人学習 / 共同学習 / 学習指導 / 単元 / 社会科 / 小学校中学年 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 教科道徳を視野に入れた学習モデル (1)学習モデルの要点 教科道徳を視野に入れた、小学校中学年社会科授業モデルの構築を行い、学習モデルとして、次の要点が必要であることが確認された。1)中学年社会科授業モデルは、個人の学習(一人学習)・集団の学習(共同学習)の相互補完的な構造を持つ必要がある。2)個人の学習は、その学習に筋がつき、自ら筋を作ることができるようになることをもって、学習が成立したと判断される。3)集団の学習は個人の学習に支えられるが、集団で明らかにしようとする問題を解決するために、個人の学習の筋が見直されるなどの構造をもったものである必要がある。4)授業が行われるひとまとまりとしての単元は、大要、次の2つの要素が必要である。①2)および3)に必要な学習指導(学習方法の指導)の場、②単元相互の関係において、2)および3)が深まる要素をもつ学習指導の場 5)ここでいう学習指導とは学習の方法についての指導であり、教科内容の指導ではない。 (2)教科指導と教科道徳 道徳は教科道徳となってもなお、教科道徳の授業のみで、子ども達の道徳性が涵養されるとは必ずしも言い切れない。通常の道徳以外の教科の学習指導において、とくに上記の要点のうち、3)を不可欠の要点とし、それぞれの個人は学級の構成員がどのような学習をしているか、また学級全体で明らかにしようとする問題の解決に向けて、自分の学習がどのように位置づくかを考えて、自らの学習の筋を見直すなどにより、厳しいほどに真剣な学習が行われ、個人もまた学級集団も伸びていくことで、道徳性の陶冶がなされる。このようなプロセスにおいて設定される教科道徳は、教科指導においてつねに他者との協働での学習において道徳と向き合わざるを得ない子ども達を育て、そこにおいて教科道徳が位置づくこととなり、より意義のある教科道徳が実践されることになる。
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Research Products
(5 results)