2016 Fiscal Year Research-status Report
家庭科における包括的性教育の現状と課題に関する研究
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16K04664
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
艮 香織 宇都宮大学, 教育学部, 准教授 (10459224)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
及川 英二郎 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (80334457)
冨田 道子 広島都市学園大学, 子ども教育学部, 准教授(移行) (10738785)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 包括的性教育 / 人権教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
台湾と韓国の教材等を収集し、翻訳作業中である。 台湾における人権教育、包括的性教育(日本の家庭科等で取り扱うことが可能な内容を含む)の現状を明らかにするために、台湾の民間団体と研究者との研究交流を行った。 これまでの調査の一部(主に実践に関する部分)は第6回アジア性教育学術会議(台湾)にて報告した。また2000年以降の性教育の現状と課題についてGender and Education Association Conferenceのプレワークショップ(スウェーデン)にて報告した。戦後の教科書分析の一部をインタビュー調査と対応させたものをSex educationへ投稿、受理された。 なお、本科研の2-3年目に教科の課題と展望を具体化する際に、2009年に公表した国際SEXUALITY教育ガイドライン(以下、ガイドライン)を使用する予定であることから、同文書の翻訳を行った(2017年出版確定)。ガイドラインはユネスコが各国の専門家/団体と共同で作成し、論理的根拠に基づいて作成されており、アジアにおいても台湾や中国で教材の参考にされていることから、今後、台湾と韓国の分析を進める上でも多くの知見を得ることができた。 また本書に編纂されている包括的性教育の内容は、教育関係者への講話(行政や民間団体主催の教員対象の人権教育講座等)において紹介し、今後の分析視角を明確にすることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
台湾の教員へのインタビューが当初の予定より次年度にずれ込むことになったが、おおむね順調に研究を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
収集した資料を人権教育を基軸として分析を進める中で、史的考察が充分ではないことが課題であった。そこで教育史の研究会や個別の学習会で手法も含めての情報収集を行っている。それと関係して2年目は史的考察と実践に関わる分担者を追加することとした。
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Causes of Carryover |
台湾調査の回数を減らさざるを得なかったことによる。減らした分の調査は次年度に予定している。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の研究計画を調整すし、初年度の計画を実現することとしたい。
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Research Products
(6 results)