2019 Fiscal Year Research-status Report
家庭科における包括的性教育の現状と課題に関する研究
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16K04664
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
艮 香織 宇都宮大学, 教育学部, 准教授 (10459224)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
及川 英二郎 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (80334457) [Withdrawn]
冨田 道子 広島都市学園大学, 子ども教育学部, 教授(移行) (10738785) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 包括的性教育 / 人権 / 家庭科教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
・本年度は昨年度に続き、国内における各世代の聞き書き調査(17名を対象)を実施した。 対象者の世代の教育制度の確認と、当時の教材、また社会状況と教育内容とのずれを明確にするために、基礎データを収集することとした。 ・対象者の世代の教科書ならびに指導書等の記述内容を世代別に分析途中である。 ・また家庭科に関わるテーマについて、国際法(日本が批准している人権法)と国内法における教育啓発の記述と勧告を確認することで、日本の現状と課題をより具体化することができた。 ・さらに現代の家庭科教育の課題を明らかにするための一次資料として、ユネスコの「国際セクシュアリティ教育ガイダンスー科学的根拠に基づいたアプロ―チ(以下、「ガイダンス」)」の翻訳作業を行っている。 ・国際的な基準としては「ガイダンス」と、世界保健機関ヨーロッパ地域事務所とドイツ連邦健康教育センターによって作成された「ヨーロッパにおけるセクシュアリティ教育スタンダード-政策作成者、教育・保健関係当局および専門家のための枠組み」があることから、それぞれの内容を分析し、今後の聞き書き調査の考察にあたって活用していきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
・2020年6月中には「ガイダンス」を出版予定である。これはユネスコからの返信が計画よりも遅れたことによる。
・対象者の高齢化が進んでいることから計画通りの実行が困難となることも多い。年度末に韓国の研究者との交流を計画していたが新型コロナウィルス感染症の影響により、延期とせざるを得なかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度に予定していた北京の学術会議が見送られたことから、研究計画に大幅な見直しを迫られた。今年度は現在、収集しているデータを分析することに専念し、これまで延期となっていた海外調査も補足して行うことを予定している。
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Causes of Carryover |
当初、予定していた海外調査の実施と、学術会議への出席が、相手国の事情により変更を余儀なくされたことによる。
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Research Products
(8 results)