2019 Fiscal Year Research-status Report
「多様な言語材」を学習者自身が作ることを大切にした国語科授業開発に関する研究
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16K04669
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
森田 真吾 千葉大学, 教育学部, 准教授 (10361403)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 多様な言語材 / 創作 / 内省 / アレンジ / 言語環境作り |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は「多様な言語材」を学習者自身が作ることを大切にした国語科授業開発を行うことを主な目的としている。最終年度である今年度は、これまで行ってきた教科書分析や先行実践の検討などをふまえ、そこで浮かび上がってきた問題点を解消するために、ただ単に学習者がいろいろなものを作っておしまいになる(なんとなく活動させっぱなしにして授業を展開する)というのではない、言葉の指導として重視すべきポイントを措定し、それに基づいた授業モデルを構築し検証授業を行った。措定したポイントは以下の2点である。その1点目は「身のまわりに存在する言語材に対する内省」。学習者自身の創造的な活動に自覚的な意識を付与するためには、まずは身のまわりにある言語材に実際にどのような言葉が用いられているのか気づかせることが大切になってくるという仮説に基づき、それを実現するための検証授業を行った。2点目のポイントは、「創作される言語材に対する学習者自身のアレンジの余地」。学習者の創意工夫を盛り込むことのできる言語材づくりを行うことで、活動終了後(単元終了後)にもそれが活かされる可能性が広がるのではという仮説に基づき、それを実現するための検証授業を行うことを予定していた。ただし、後者の検証授業は協力校の日程の関係で3月半ばに実施することになっていたが、もコロナウイルスの影響で行うことができなかった。来年度に実施し、最終報告書をまとめる予定としている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
今年度は授業モデル策定のための検証授業を行い、最終報告書をまとめることが目的であったが、検証授業を行っていただく協力校との調整がうまくいかず、3月にしか実施することができなかった。その結果、コロナウイルスの影響もあり、当初予定していた検証授業2本のうち、1本が全く実施できなかった。来年度前期も授業実施が困難な状況が続くが、秋以降に早急に実施し、最終報告書に間に合わせる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
検証授業の持ち方として、共同研究者として関わっている附属小学校の先生方との連携をより一層密にして授業構築・実施を行うことを予定している。
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Causes of Carryover |
成果発表のための旅費と最終報告書の作成にかかる費用が執行できなかった。次年度はそれらを中心に予算を使用する予定とする。
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