2019 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of teacher training model for Calligraphy education in Japan,China,Korea.-Through comparison and analysis of the current situation-
Project/Area Number |
16K04746
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
加藤 泰弘 東京学芸大学, 教育学研究科, 教授 (00292996)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 日中韓の書教育 / 教員養成 / 書教育の教科書 / 比較研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度は、3年間にわたり展開してきた日中韓の教育制度、書教育に関する関係法令、それぞれの教員養成の実態と課題等の比較研究の成果を踏まえ、教科書教材に視点をあて研究を推進した。平成30年度に、中国と韓国を代表する教育の基幹大学である北京師範大学芸術伝播学院、ソウル教育大学校美術学院の書教育関係教員と「日中韓書教育コンソーシアム」を組織し、今後の継続研究のネットワークを再構築できた。その協同研究事業として、令和元年8月21日、書教育国際会議「日中韓の書教育と教科書」を東京で企画・開催した。本会議は、一般公開し、研究冊子を発行して意見交換を行った。ここでは、三国の書教育と教員養成の課題、各国の教科書教材の現状と特色が明確となった。特に中国においては、「中小学書法教育指導綱要」が公布されてから、小学校の書法教科書『書法練習指導』が11種が発行され、教科書教材が充実する方向にある。それらを踏まえ、連携研究者と各教科書の分析を進めるとともに、特に北京師範大学発行の教科書を中心として、日本の書写・書道教育の教科書との比較分析を行った。その成果は、令和元年度全国大学書写書道教育学会(鳥取大会)で、連携研究者とともに口頭発表を行った。また、『書写書道教育研究』第34号(全国大学書写書道教育学会)に掲載されている。 4年間の総括として『科学研究費研究報告書』を発行し、研究成果の全体像を網羅的に収録した。これらの成果は、東アジア・漢字文化圏における書教育を通した相互理解と、三国の書教育の今後を考える上で有用である。三国の比較研究を通して、共通点や相違点を明確にすることは、日本の書教育とその教員養成の在り方に対して示唆を与える成果となっている。
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Research Products
(5 results)