2016 Fiscal Year Research-status Report
自律型ロボット教材による小学校高学年生の科学技術への醸成と言語学習への応用
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16K04748
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
川崎 直哉 上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (40145107)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石濱 博之 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (00223016)
杵淵 信 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (30261366)
田口 浩継 熊本大学, 教育学部, 教授 (50274676)
Thurlow John 聖霊女子短期大学, その他部局等, 講師(移行) (50299773)
山本 利一 埼玉大学, 教育学部, 教授 (80334142)
鳥居 隆司 椙山女学園大学, 文化情報学部, 教授 (90207663)
小林 辰至 上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (90244186)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 教材開発 / 自律型ロボット / 小学校英語 / ものづくり |
Outline of Annual Research Achievements |
子どもたちの理科離れ,科学離れが指摘されているが,特に,小学校,中学校の義務教育については,学習状況に応じて柔軟に対応できる指導者と,適切な教材,有効な教材の普及が望まれている。先端的な科学技術の基礎を子どもたちに教えようとするとき,その技術を取り込んだコンパクトな標準的な教材があれば,指導者の大きな助けとなると期待される。そのため,先端技術を教材化して扱いやすい形で普及することで,子どもたちがそれらを直接体験することができる安価な教材の開発が望ましい。そのため,以下の活動を試みる。 ・小学校高学年生を対象として,子どもたちが先端技術を直接体験することができるように独自に開発した,マイクロコンピュータ搭載の安価な自律型走行ロボット教材を子どもたちが製作し,それを用いた校内ロボットサッカー大会を行うことによって科学技術への興味を高め啓蒙をはかる。 ・科学技術に興味を持っている小学校高学年の子どもたちが楽しみながら英語を学べるように,ヒューマノイド型(ヒト型)ロボットの動作と音声(英語のインタラクション)を同期させた小学校英語インストラクターロボットを開発し,子どもたちの科学技術への興味の高まりに併せて,開発したロボットを小学校の英語授業の中で導入・活用する。ロボットが人とのコミュニケーションに効果があることから,ロボットと一緒に楽しみながら英語を学ぶ活動についての効果を以下のように検証したい。 ・ヒューマノイド型ロボットの動作と音声(英語のインタラクション)を同期させた小学校英語インストラクターロボットを開発し,子どもたちの科学技術への興味の高まりに合わせて,小学校英語教育(学習)に開発したロボットを導入して,ロボットと一緒に楽しみながら英語を学ぶ効果について検証する。導入される小学校英語の教科化の準備と援助をしていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
小学校高学年生を対象として,子どもたちが先端技術を直接体験することができるように独自に開発した,マイクロコンピュータ搭載の安価な自律型走行ロボット教材について,ロボットサッカー競技会必要な赤外線センサー等のオプション類の開発もほぼ終了した。開発したロボットは,機構部分の製作は自由度が大きく,子どもの発想力を生かせる形となっている。また,量産体制もマザーボードや基礎的なセンサ基板についてはすでにメーカへの委託製作により製造している。平成29年度はこれを子どもたちが製作し,競技会に繋げる予定である。また,ロボットにプログラミングするためのソフトウェアも小学生でも問題なく使用可能となるものを開発し,センサの動作状況をパソコンで瞬時に確認できるなど,ロボット競技会でも使用可能な仕様となっている。 小学校段階での外国語活動の授業に用いることを目的としたヒーマノイド型ロボットの開発については現在進行中であるが,プロトタイプについては目途がついている状況である。一方,それと併せて用いる英語教材については,分担者によってほぼ開発が終わっている状態である。従って,プロトタイプのロボットが完成次第,学校現場において学校教諭,小学校英語の研究者と連携して実践して,その効果を検証する予定である。この活動は,外国語活動の授業で,小学校段階に相応しい英語を用いながら,子どもがヒーマノイド型ロボットとコミュニケーションを取ることによって英語への興味を深めることを期待すると同時に,教育現場における「ものづくり」以外の先端技術の応用面について,ロボットの小学校英語での支援の可能性を探るものである。
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Strategy for Future Research Activity |
上で述べたように現在の段階で,小学校高学年生を対象としたマイクロコンピュータ搭載の安価な自律型走行ロボット教材について,ロボット本体の他にセンサー等のオプション類の開発もほぼ終了した。ロボットは機構部分の製作は自由度が大きく,子どもたちの発想力を生かせる形となっていることから,平成29年度はこれを子どもたちが製作し,競技会に繋げる予定である。併せて,プログラミングするためのソフトウェアについても指導を行い,小学生でも問題なく使用可能であることを確認したい。具体的には,赤外線を発光するボールをセンサで感知して追いかける自律型ロボットによるサッカー競技会を実施する予定であり,その活動を評価することにより,ロボット等の改良と教材としての可能性も含めて検討を行う。 また,小学校英語活動の授業に用いることを目的としたヒーマノイド型ロボットの開発については,平成29年度中にプロトタイプ完成させ,すでに準備できている授業で用いる英語教材と併せて学校現場において実践する予定である。試行的に実践を行い,その効果を検証・評価することにより授業改善に繋げる。評価に当たっては授業実践の際の教師と子どもたちの発言・やり取りのプロトコルの作成や因子分析等を用いて解析を行う。この活動は,小学校英語の教科化に寄与するばかりではなく,ロボットの開発に当たっては複数の技術教育の研究者と協力を行うことから,いわゆる教科間連携にも該当すると考えられ,教育現場でのこれからの方向性を示しているとも言えるものである。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由については,平成28年度の最後に次年度使用する予定の電子パーツ等を購入する計画であったが,ソフトウェアの改良などを行っている間に購入申請が遅れたものである。平成29年度当初には購入予定であるため,研究全体の進捗には影響がないと考えている。 ロボットに英語の素材を組み込むために,言語材料と語彙をまとめて組み込み考えましたが,平成28年度は指導案集を作成して、言語材料と語彙をまとめた段階までしかできなかったため,実際の組み込みはロボットの製作状況にも関わり,来年度になったものです。平成29年度中には組み込みの予定であるため,研究全体の進捗には影響がないと考えている。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
上述のように,平成29年度中に電子パーツ等の購入,ロボットの製作,ソフトウェアの改良などを行って,それを基にマイクロコンピュータ搭載の安価な自律型走行ロボット教材を子どもたちが製作する。それを用いて校内ロボットサッカー大会を行うことによって科学技術への興味を高め啓蒙をはかる予定である。 一方,作成中の英語の素材については,2足歩行型ロボットの準備ができ次第,言語材料と語彙をまとめて組み込み,試験的な確認を行う予定である。
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Research Products
(7 results)