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2018 Fiscal Year Research-status Report

「生命尊重」の価値に基づいて行動する力を育成する道徳教育プログラムの開発

Research Project

Project/Area Number 16K04766
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

鈴木 由美子  広島大学, 教育学研究科, 教授 (40206545)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 宮里 智恵  広島大学, 教育学研究科, 教授 (70646116)
Project Period (FY) 2016-04-01 – 2021-03-31
Keywords道徳教育 / 生命尊重の価値 / 道徳教育プログラム
Outline of Annual Research Achievements

平成30年度の計画は、「生命尊重」の価値に基づいて行動する力を育成する道徳教育プログラムを開発、試行し、改善することであった。本年度は昨年度までに開発したいのち観の発達モデルに基づいた道徳教育プログラムを試行し、改善するための調査用紙を開発するとともに、調査対象校に依頼して、小学校1年生から中学校3年生までを対象として、道徳教育プログラム実施の前後で調査を行った。調査を行った時期は10月から12月にかけてであった。調査項目は、「自尊感情」「自己効力感」「共感」「向社会性」各5項目について4件で尋ねる問1と、大切だと思うことを12項目の中から3個選択する問2であった。
問1では、全体的な傾向として、「共感」「向社会性」得点が向上した。「自尊感情」「自己効力感」得点は学年によって違いがあった。この違いがプログラムによるのか、学年によるのかについては、さらに検討する必要がある。問2では、大切なこととして全体的に多数選択されたのは、「あいさつをする」「最後まであきらめずにやり通す」「相手に優しくする」「かけがえのない命を大切にする」であった。「生命尊重」の価値観を育成する道徳教育プログラムによって、自分自身に関することや人との関わりに関することをも重視する結果となったことは、興味深いことである。学年による違いも見られたので、さらに詳細に分析する必要がある。
今後は、質問紙調査の結果をさらに分析して、道徳教育プログラムの改善を行っていくこととする。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

今年度の目的は、「生命尊重」の価値に基づいて行動する力を育成する力を育成する道徳教育プログラムの試行と、改善のための評価を行うことであった。本年度は以下のことを行った。第1に、これまでに開発した「いのち観」に関する調査項目20項目に、「いのち観」の発達モデルに基づいた調査項目12項目を加え、道徳教育プログラムを評価するための調査用紙を作成した。第2に、調査対象校に依頼して小学校1年生から中学3年生までの9学年を対象として、道徳教育プログラム実施前後に調査を行った。第3に、収集したデータの全体的な分析を行った。
道徳教育プログラムを改善するための根拠となるデータを収集するために調査用紙を作成し、調査を行ったことで、改善のための客観的なデータを得ることができた。今後は、学年ごとに詳細な分析を行って、プログラムを改善する視点を得ることにする。また、小学1年生から中学3年生までの9学年の調査を行えたことで、9年間を見通した中で、どの学年においてより効果的なのか、または全学年において効果的にするためにはどのような手立てが必要か、検討するためのデータを得ることができた。これら2点が本年度の大きな成果であった。

Strategy for Future Research Activity

今後は、H30年度に得たデータを詳細に分析し、「生命尊重」の価値に基づいて行動する力を育成する道徳教育プログラムが、より効果的になるために何が必要か検討する。
研究計画の変更について、これまで調査を依頼していた研究協力者である小学校教諭がH31年度に転勤したため、これまでのように全学年を通して調査することが困難になることが予想される。そこで、H31年度は、ターゲットとなる学年や内容を限定して、より実効性のある道徳教育プログラムの開発を行うことで対応することにしたい。

Causes of Carryover

購入を予定していた消耗品を見込みより安価で購入できたたため、差額が生じた。次年度は早めの執行により差額が生じないようにする。

  • Research Products

    (1 results)

All 2019

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] Effect of a Moral Education Program that Cultivates the Concept of Values for Respect for Life- Developing a Questionnaire for Insight on the Developmental Stages during Elementary and Junior High School-2019

    • Author(s)
      Yumiko SUZUKI, Tomoe MIYASATO, Atsuko MORIKAWA and Shuo ZHAO
    • Journal Title

      教職開発研究

      Volume: 第2号 Pages: 1-8

URL: 

Published: 2019-12-27  

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