2016 Fiscal Year Research-status Report
大学教職科目における「道徳的実践力」を目指したケースメソッド教育の開発と評価
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16K04789
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Research Institution | Konan Women's University |
Principal Investigator |
林 照子 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 准教授 (30434921)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 伸一 徳島文理大学, 人間生活学部, 教授 (60774487)
竹内 伸宜 頌栄短期大学, その他部局等, 教授 (80216853)
白石 龍生 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (00116162)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 大学教職課程 / 道徳教育 / ケースメソッド |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、大学教職課程、教員養成段階の基盤としての道徳的実践力の目指したケースメソッド教育のプログラムを開発するために、初年度はその基礎資料を得ることを目的としている。 まず、国内においては、青年期の道徳性発達について文献研究、次に、ケースメソッド教育方法による教師の養成可能性を検討するために、高等教育機関の道徳専門教員へのインタビュー、教職課程科目担当の本研究者間による大学教職課程シラバス分析、国内文献及び学会等で情報収集した。教職科目「道徳教育(指導法)」におけるケースメソッド教育の予備調査については成果発表を行った(中国四国教育学会第68回大会ラウンドテーブル発表、中国四国教育学会編「教育学研究紀要」第62巻発行)。 次に、国外では、クロスカリキュラムとして学校全体で行う道徳教育の新たなモデルを検討するために、英国のPSHE(人格・社会性・健教育)・SMSC(2014)に関するフィールド調査を行った。フィールドの選定にあたっては、多職種連携教育の歴史と教員養成実践基盤のある高等教育機関及び中等教育学校を対象とした。高等教育機関では、教育課程の構造について聞き取りを行い、資料収集及びモラル・エデュケーション担当教授を中心としたインタビューを行った。中等教育学校では、PSHE教育担当教員を中心としたフィールド調査を行った。 以上から我が国における教職課程における教授内容及び方法の現状と課題の検討を行うことで研究のための基礎資料を得た。次年度はケースメソッド教育の効果について研究を推進する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究を推進するために国内質問紙調査から海外フィールド調査に変更することにより、海外フィールド調査時期が年度末となり、調査結果の分析が計画時よりも後半となったため。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度のフィールド調査の成果発表を行い、ケースメソッド教育の効果について研究を推進する。その際、教育職員免許法の改正に伴う教育課程変更も射程にいれつつ高等教育機関における課題分析を行う。 前年度の英国フィールド調査では、初等教育の調整ができなかったため、分析過程で追加資料が必要となった場合には、再調査を行う予定である。
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Causes of Carryover |
予定されていた国内検討会議の打ち合わせに出席できない分担者がでたこと、国内学会が遠地ではなく旅費が計画よりもかからなかった分担者の事情による。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
国内打ち合わせ会議及び旅費として使用予定。
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