2018 Fiscal Year Research-status Report
発達性dyslexiaのある中学生の英語指導の実践的研究
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16K04845
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
石坂 郁代 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (70333515)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秦 若菜 北里大学, 医療衛生学部, 助教 (50448958)
黒澤 麻美 北里大学, 一般教育部, 講師 (60406890)
水戸 陽子 北里大学, 医療衛生学部, 助手 (70721984)
村上 健 北里大学, 医療衛生学部, 講師 (90781906)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 発達性dyslexia / 英語学習 / 英語指導 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の3年目は,当初は2年目までの成果をまとめ,学会等で発表する予定であったが,業務多忙のため,予定通りには研究を遂行することができなかった。そのため,この間に収集できた情報を以下に述べる。 認知的アセスメントに基づいて個別に英語指導の実践を行っている高知大学大学院教育学研究科の上岡清乃氏を2回招聘し,氏の研究の概要を説明していただくとともに,英語のアセスメントについて情報を交換した。氏の研究のオリジナリティーは,アセスメントを的確に施行して認知の特性や長所を把握すること,指導はその結果に基づく根拠のある指導であること,英語指導の順序を,文字―音連合→語彙の獲得→文構造の3段階に設定したことである。その成果は複数の学会で発表され,英語教育領域でも注目されているとのことであった。 英語のスクリーニング検査としては,2017年にURAWSS-English(「中学生の英単語の読み書きの理解」)という検査が発売されたが,「英語の学習障害の診断が目的ではない」と明記されている。そのため,読み書き障害の生徒にそのまま検査を施行することは適切ではないと考えられる。使用されている単語がどの学年での初出単語なのかの記載もなく,読み書き障害の生徒に施行しても結果の解釈を指導に結び付けるのは容易ではない。読み書き障害のある児童生徒に対しては,上岡氏のモデルに基づく段階的なスクリーニング検査が必要であることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
英語の単語に関する検査や認知的特性に基づく指導について情報を収集することはできたが,当初の研究計画を達成することは難しかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの成果を論文にまとめるとともに,学会等で広く知見を発信する。また英語の苦手な生徒に対する具体的な指導法の確立と実践の機会を設け,その効果を検証する予定である。
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Causes of Carryover |
今年度は業務多忙につき,1年間の研究延長を申請し,認められたため,次年度に使用する。
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Research Products
(8 results)