• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2016 Fiscal Year Research-status Report

ガレクチンネットワークを基盤とする運動機能障害の解明と生活習慣リスク診断

Research Project

Project/Area Number 16K04910
Research InstitutionToyo University

Principal Investigator

宮西 伸光  東洋大学, 食環境科学部, 教授 (80372720)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 根建 拓  東洋大学, 生命科学部, 教授 (50375200)
Project Period (FY) 2016-10-21 – 2019-03-31
Keywordsガレクチン / AGEs / 相互作用
Outline of Annual Research Achievements

様々な構造を有するAGE群とガレクチンネットワークを介した親和特異性の網羅的解析およびガレクチンネットワークの形成とAGE代謝制御機構と疾患との関連性について解析を行い、本年度では以下の成果を得た。
様々なAGEを各種構造別に分類し、ガレクチンファミリーがAGEのどの段階の反応産物から認識を始めるのかを網羅的に解析した結果、ガレクチンファミリーは初期発生物と予測されるAGE群にはいずれも相互作用を示さない事が明らかとなった。しかしながらガレクチン8については弱い相互作用を示した。
各ガレクチンファミリーに改変を加え、各ガレクチンのN-末端領域のCRDのみを有するガレクチンやC-末端領域のCRDのみを有するガレクチン、タンデムリピート型のガレクチンについてはN-末端領域のCRDとC-末端領域のCRDの間に存在するリンカーペプチドを取り除いたガレクチンを用いて各ガレクチンとAGEとの詳細な特異的親和性を解析した結果、各ガレクチンのAGE認識領域はCRDに大きく依存していることが明らかとなった。また、キメラタイプのガレクチンについてはCRD以外の領域はAGEとの親和力に殆ど影響を示さなった。一方、タンデムリピート型のガレクチンについては、AGEとの親和力に影響を与えている事が明らかとなり、タンデムリピート型ガレクチンのリンカーペプチド領域はガレクチンの安定性に加え、AGEとの親和性特性においても重要であることが初めて示された。
各種AGEとの詳細な特異的親和性解析に採用しているエバネッセント波励起型マイクロスキャナによる解析では、微細加工技術との併用による感度及び精度の向上を確認した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

各ガレクチンファミリーと各AGEとの親和性特性解析については、各ガレクチンの詳細な構造と各AGEの詳細な構造との間に構造親和性相関の新規エビデンスを得る事ができており、一連の成果について現在論文投稿準備段階にある。今年度の研究進捗において得られたAGEの生成メカニズムに関する基礎的な新規知見としては、AGE化がタンパク質の構成アミノ酸よりも高次構造に強く依存している事が明らかとなり、次年度に向けてより詳細な解析が進行中である。また、今年度得られた種々の情報を基盤とし、エバネッセント波励起型マイクロスキャナなどのバイオセンシングデバイスに搭載するマイクロアレイチップの詳細なレイアウトに関するデザインについても効果的に進展しつつある。さらに当初の計画に加え、微細加工によるマイクロチャネルとの併用の有効性についても見出しつつある。研究計画全体の後半に予定している「培養細胞を用いた疾患系モデル構築およびマイクロチップにおける評価」に必要な、培養細胞の糖質とAGE関連分子に関する基盤情報解析も次年度の計画に向けて準備が進んでおり、細胞内の糖代謝とAGE化に関連するグライコーム解析の情報とこれまでの研究成果を総括する事で「糖質過多や糖代謝異常に起因するとされる疾患とAGEとの相関および合併症併発に関するリスク診断」が可能となる。これらの進捗状況を踏まえ、一連の研究計画の初年度の総括として「おおむね順調に進展している」と考えられる。

Strategy for Future Research Activity

各ガレクチンファミリーと各AGEの構造親和性相関に関する研究は順調に進展しており、詳細なエビデンスを明らかにしつつある事から、AGEの関与が懸念されている糖尿病および関連する合併症との因果関係について、関連疾患の病態における情報を併用した詳細なメカニズムの解析を進めて行く。また「培養細胞を用いた疾患系モデル構築およびマイクロチップにおける評価」に必要な、培養細胞におけるAGE関連分子挙動における糖質の関連性の基盤情報解析を進める。微細加工を併用したマイクロチャネルとマイクロアレイとの併用によるエバネッセント波励起型マイクロアレイスキャン感度の向上については引き続き検討を進め、現状より更に高感度で高精度なシステムを目指す。当初の計画通り、AGEの糖領域の構造がガレクチンファミリーとAGEの相互作用の阻害物質なり得るかどうかについて、候補となる糖質および類縁物質について検討する。ガレクチンファミリーにおける相補的ネットワーク形成については、今後新たな研究の展開を行うためにもSPRや電気化学測定などの検出デバイスも各ガレクチンファミリーが近接場にレイアウトされた特殊マイクロアレイチップの形状や検出素子の混合比や濃度などの検討を進めて行く。本研究計画の後半に向けて、筋肉細胞の培養状態について随時検討を進め、AGE関連疾病を培養細胞および本研究により構築するマイクロチップの両側面から評価し、より精度の高い診断・評価法の開発を目指す。

  • Research Products

    (3 results)

All 2017 2016

All Journal Article (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Peer Reviewed: 2 results) Presentation (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Journal Article] Glucose deprivation regulates the progranulin-sortilin axis in PC12 cells2017

    • Author(s)
      Ken-ichi Kawashima, Yuri Ishiuchi, Miki Konnai, Saori Komatsu, Hitoshi Sato, Hideo Kawaguchi, Nobumitsu Miyanishi, Jerome Lamartine, Masugi Nishihara, Taku Nedachi
    • Journal Title

      FEBS open bio

      Volume: 7 Pages: 149-159

    • DOI

      10.1002/2211-5463.12164

    • Peer Reviewed / Int'l Joint Research
  • [Journal Article] N-glycan transition of the early developmental stage in Oryza sativa2016

    • Author(s)
      Risa Horiuchi, Naoki Hirotsu, Nobumitsu Miyanishi
    • Journal Title

      Biochemical and Biophysical Research Communications

      Volume: 477 Pages: 426-432

    • DOI

      10.1016/j.bbrc.2016.06.082

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] Comparative analysis of N-glycans in skeketal muscle cells and its exercise condition2016

    • Author(s)
      Takumi Wakisaka, Hitoshi Sato, Takayuki Ishii, Risa Horiuchi, Taku Nedachi, Nobumitsu Miyanishi
    • Organizer
      Society for Glycobiology Annual Meeting
    • Place of Presentation
      New Orleans, Louisiana, USA
    • Year and Date
      2016-11-19 – 2016-11-22
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2018-01-16  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi