2019 Fiscal Year Annual Research Report
Single particle analysis of exosomes shed from human breast cancer cells by on-chip particle immunoelectrophoresis
Project/Area Number |
16K04915
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
赤木 貴則 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 研究員 (80401149)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | エクソソーム / 細胞外小胞 / ゼータ電位 / 計量書誌学 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は前年度に引き続き、免疫電気泳動原理による乳がんエクソソーム分析に関する研究についてのとりまとめに向けて、データ科学の側面からの検討を加えた。具体的には、広範な粒子の解析手法の検討とともに、技術的課題を書誌学的アプローチにより分析できる可能性について前年度に引き続き研究した。両者において機械学習による応用可能性を検討し、教師用データのクレンジングが分析精度に大きく影響することを明らかにした。これまでの研究成果について、論文投稿1報、学会発表1件を行うことにより、研究成果の社会への還元に努めた。 エクソソーム1粒子解析技術に関して、研究期間全体を通じて、タイプの異なる乳がん細胞モデルのエクソソームの精製法および多項目同時計測手法を新たに考案するとともに、その実証実験を行い、本手法の有用性について検討した。具体的には、遺伝的に多様な乳がん細胞を用いて精製法および分析の検討を進めるとともに、サイズ、ゼータ電位、タンパク質発現量などを個々のエクソソームに対して分析する方法を新たに検討した。また、ヒト体液として、唾液および血漿からのエクソソームの精製方法についての検討を進め、唾液についてはムチンの影響を最小限に抑えるためのプロトコル検討を進めるなど、スパイクモデルを用いた実証実験のに向けた予備検討を行った。さらに、実用化に向けた課題の分析研究にも着手するなど、当初の計画にはなかった新たな課題に直面した場合は、優先順位を柔軟に検討しながら研究を進めることにより、本技術がエクソソーム基礎研究およびバイオマーカー開発において有効であることを示した。
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Research Products
(2 results)