2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K05034
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
内藤 孝 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 准教授 (90391713)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | パルス電源 |
Outline of Annual Research Achievements |
短パルス電源を用いた電子銃の開発を行うために、本年度は短パルス高電圧電源の開発を中心に行った。昨年度まで、超短パルスを生成するために高速スイッ チングが期待されるドリフトステップリカバリダイオードを使った電源の開発を行いピーク電圧:11.3kV、パルス幅:3.7nsの特性を持つパルス電源の開発に成功 した。 しかし、11kVのピーク電圧は電子銃として使用するためには十分ではなく、さらなる高速で高電圧を生成するデバイスを検討したところ、サイリスタ素子を用いたパルス電源を開発した(特許申請 特願2018-126427)。このパルス電源は電子銃のみならず多くの応用が期待出来るため、開発を進行中である。このパルス電源は出力電圧 7kV, 出力電流1.2kAを達成したが、さらに出力を上げるための努力に多くの時間が使われ、予定の3年間では開発が終了せず、現在も開発を進行中である。 今後、電子銃試験装置に印加出来るまで出力を上昇させ短パルス電源のパルスを印加して、ビーム発生実験を行う予定である。 本研究は、電子銃等に使われているパルス電源が容積も大きく、パルス自体も短パルスにすることが難しいため、半導体を用いたパルス電源を使用することでコンパクトで高性能の電子銃を構成することを目標とした。サイリスタ素子を用いたパルス電源を開発することで、コンパクト化は実現出来たがまだ、電子銃で使用される100kV級の電圧まで到達していないため昇圧の技術を開発する必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
短パルス高電圧電源の開発に時間を要しているため。特許申請を行い特許を得た。(特願2018-126427) 現在、性能を上げるために時間を費やしている。
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Strategy for Future Research Activity |
短パルス高電圧電源の開発に多くの努力を払った。このパルス高電圧電源は電子銃のみならず多くの応用があるため他の研究者と協力を進めたい。企業との 協力することを検討している。 電子銃用の電源としてはまだ、十分な電圧が得られていないためさらに高電圧化の努力を続けたい。
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Causes of Carryover |
本研究は、研究課題にある超短パルス電源の開発が主な主題である。当初予定していた産業総合研究所との共同開発に よるSIC半導体の開発はある程度の成果を見たが、20kV以上の高電圧を生成するのは難しい見通しとなった。 SIC半導体に代わる高速スイッチとして高速サイリスタを検討し、既に20kVを超えるパルス電源を開発し特許申請も行 った。そのため、開発スケジュールに変更があり、期間延長を行った。
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Research Products
(2 results)