2018 Fiscal Year Research-status Report
ゼータ関数の値分布と無限分解可能分布など関連する研究
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16K05077
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
中村 隆 東京理科大学, 理工学部教養, 講師 (50532355)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ゼータ関数 / L関数 / 多重ゼータ関数 / 零点 / 無限分解可能分布 |
Outline of Annual Research Achievements |
ゼータ関数又はL関数の実零点と複素零点に関する研究を行った。さらにTornheim2重ゼータ関数の対象化、特異点の除去に関する研究を行った。無限分解可能分布とDirrichlet級数の、特にDirichlet級数F(s)の零点とDirrichlet級数1/F(s)の関連、それを利用したゼータ分布の Levy-Khintchineの標準形に関する研究をした。より詳しく言えば、Dirichlet級数F(s)の零点とDirrichlet級数1/F(s)の関連は、ある有名な教科書により、定式化されていたと考えられたいたが、その証明には不十分なところがあった。そのため、100年近く前の優れた論文ではあるが、なぜかあまり引用されることのない論文にある定理を用いて修正した。この100年近く前のDirrichlet級数を扱った論文があまり注目されなかったのは、応用先が見つからなかったからと考えられるが、我々の研究で数論ではなく確率論、Levy-Khintchineの標準形の決定に重要な役割を果たすことが見出されたことは、非常に重要であると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
重要な論文がアクセプトされず、それに関連する論文の公表が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
数学の内容としては充分な結果が得られているので、それをさらに発展させていく予定である。いかに自分の研究をレフリーなどに理解させるか、そのために、どのように論文を書けばよいか模索中である。レフリーが誤解し、過小評価することのないように主結果やその導入部分を記述するべきか考察中である。
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Causes of Carryover |
1万円弱の次年度使用額により文献の購入を予定している
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Research Products
(5 results)