2021 Fiscal Year Research-status Report
ゼータ関数の値分布と無限分解可能分布など関連する研究
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16K05077
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
中村 隆 東京理科大学, 教養教育研究院野田キャンパス教養部, 准教授 (50532355)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ゼータ関数 / L関数 / 関数等式 / 実零点 / 無限分解可能性 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1) Tornheim double zeta 関数 (2) quadrilateral zeta 関数 という2つの対象を主に研究した。(1)についてはオーダー評価を行った。Euler-Zagier型多重ゼータ関数のオーダー評価は多くの研究者によりなされていたが、Tornheim 型については研究がなかった。研究手法はEuler-Zagier型とは異なりHurwitzゼータ関数がカギとなる。さらに、リーマンゼータ関数に関する現在最良のオーダー評価と「同じ」オーダー評価となったので、当面の間誰も評価を改良できないことが期待される。恐らく、現在までの数学の進展から、リーマンゼータ関数に関するオーダー評価が改良されれば、Tornheim double zeta 関数の評価も改良されると推測される。この論文は現在投稿中である。 (2)については、quadrilateral zeta 関数の変形を考え、それらが「良い性質」を示すことを示した。しかしながら、その前段階の論文の審査が想定よりも遅く、その後に続く論文が投稿できず、さらにquadrilateral zeta 関数に関する現在の研究も遅れているというのが現状である。quadrilateral zeta 関数の変形に関する論文は現在作成中であるが、上記の理由のため、執筆はあまり進んでいない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
「研究実績の概要」でも述べたが、過去に投稿したquadrilateral zeta 関数に関連する論文が公刊が遅れているため、それに続く研究も遅くれている。しかしTornheim double zeta 関数の研究は進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
quadrilateral zeta 関数に関連する研究を推し進めるのは困難であるため、異なる対象の研究を進めるべきと考えている。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により国内外の出張がほぼ不可能になったため。
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Research Products
(7 results)