2018 Fiscal Year Research-status Report
イデアルと加群のRees代数のalmost Gorenstein性解析
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16K05112
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
後藤 四郎 明治大学, 研究・知財戦略機構, 研究推進員 (50060091)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
居相 真一郎 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (50333125)
松岡 直之 明治大学, 理工学部, 専任准教授 (80440155)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | Cohen-Macaulay ring / Gorenstein ring / Almost Gorenstein ring / 2-AGL ring / Rees algebra / Sally module / canonical module |
Outline of Annual Research Achievements |
イデアルと加群のRees代数のalmost Gorenstein性解析に関しては,研究の進捗状況は非常に順調であり,主要な成果はすでに公表済である。とくに,巴系イデアルのRees代数のalmost Gorenstein性については,基礎環の正則性など,完成度の高い結果が得られた。この間,Sally加群の挙動にイデアルの性質が良く反映されることが再確認され,研究の進捗に連れて新たな概Gorenstein環を着想するに至った。その後,主力をこの方向に振り向け([1]),高次元の理論を見据えながら,1次元の理論を展開中である。 一方,trace idealの理論とCohen-Macaulay表現に関して,未だ全体像を十分に把握しているわけではないが,新たな理論展開の可能性に出会った。この方向への発展を目指し,研究を継続中である([2,3,4])。
[1] T. D. M. Chau, S. Goto, S. Kumashiro, N. Matsuoka, Sally modules of canonical ideals in dimension one and 2-AGL rings, J. Algebra, 521 (2019), 299-330. [2] S. Goto, R. Isobe, S. Kumashiro, Correspondence between trace ideals and birational extensions with application to the analysis of the Gorenstein property of rings, J. Pure and Appl. Algebra (to appear). [3] __, The structure of Ulrich ideals in Cohen-Macaulay local rings of dimension one, Acta Math. Vietnam, 44 (2019), 65-82. [4] S. Goto,S. Kumashiro, N. H. Loan, Residually faithful modules and the Cohen-Macaulay type of idealizations, J. Math. Soc. Japan (to appear).
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
定年退職に伴い,体力面は別にして,管理業務と教育業務からは完全に解放され,研究時間の確保され,心身に余裕が得られたことが,研究の進捗状況の大幅な改善の最大の理由であると考えられる。研究の深化発展と継続に関しては,教育業務は決して無意味ではない。大学院学生の指導も,一方的に与えるだけではなく,指導を通して得るところも大きい。学部時代に指導を担当した学生たちが,他大学大学院研究科へ進学後も研究活動に参加し,昨年度に急速な成長を遂げてきたことは励みとなり,研究の深化と発展に寄与している。
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Strategy for Future Research Activity |
課題をUlrich idealの遍在性解析,fiber productやイデアル化として現れる概Gorenstein環の構造解析に移行させる。超曲面上の2元生成のUlrich idealの挙動には非常に興味深いものがあり,具体例の提示や遍在性のみではなく,分類と構造決定に踏み込む。Fiber積はイデアル化と密接な関係がある。Almost Gorenstein環の中でfiber積あるいはイデアル化として出現するものの特徴づけを目指す。
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Causes of Carryover |
2019年度には国内だけではなく海外出張計画が連続している。残念ながら体力的には無理が効かなくなっているので,2018年度の海外出張計画を次年度に変更した。7月に米国で開催されるB. Ulrich氏の還暦を祝うconference,同7月にBrazilで開催されるR. Wiegand氏の75歳を祝うconferenceへの参加や派遣を計画している。
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