2017 Fiscal Year Research-status Report
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16K05115
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
宮西 正宜 関西学院大学, 数理科学研究センター, 客員研究員 (80025311)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 佳代 関西学院大学, 理工学部, 教授 (40280416)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 一般ジャコビアン予想 / ユニポテント幾何 / 正標数代数曲面 |
Outline of Annual Research Achievements |
一般ジャコビアン予想,ユニポテント幾何,正標数の代数曲面に関する研究を継続した.その成果の一部を国際研究集会で以下のように発表した.さらに,研究成果を3篇の論文としてまとめ,それらは国際研究集会Proceedingsおよび国際数学雑誌に掲載発表された.また,これまでの成果を2冊の専門書,「Algebraic surfaces in positive characteristic」(World Scientific)及び「Affine space fibrations」(De Gruyter)として刊行するべく,原稿をまとめている段階にある.ともに共著であるが,最初の本の原稿で研究者の持ち分は完成している. ●2017年1月にシンガポール国立大学数学研究所で開催された国際研究集会「Higher-dimensional birational geometry, holomorphic dynamics and their interactions」において, 「A remark on the generalized Jacobian conjecture for A^2/G」という講演を行った. ●2018年2月に首都大学東京で開催された国際研究集会「 Polynomial rings and Affine algebraic geometry (PRAAG 2018)」において, 「Singular fibers of A^1-fibrations」という講演を行った. ●2018年3月関西学院大学大阪梅田キャンパスで開催された国際研究集会「第16回アフィン代数幾何学研究集会」において,「Geometry of Artin-Schreier coverings」という講演を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
●関連する論文を国際研究集会のProceedingsに1篇,国際学術雑誌に2篇発表した.総ページ数は100頁になる.Proceedingsは日本数学会の「Advanced Studies in Pure Mathematics」の1巻であり,雑誌は,Journal of algebraとMathematische Annalenである. ●研究実績の概要欄に書いたように,3つの国際研究集会(1つは国外,2つは国内)で招待講演を行った. ●2つの外国出版社から専門書執筆の依頼があり,それぞれ研究協力者と共著で著作に励んでいる.詳細は研究実績の概要欄にある. 研究目的の一つに,高次元代数多様体上に定義されたA^1-ファイブレーションとP^1-ファイブレーションの特異ファイバーを決定する問題があるが,3次元の場合にかなり進展が見られた.
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Strategy for Future Research Activity |
●2018年5月にはPolandの科学アカデミーで開催される国際研究集会で講演を行う予定であり,8月にはOberwolfach数学研究所(ドイツ)で1か月共同研究を行う予定である.ともに,アフィン空間A^nをファイバーとするファイブレーションの構造を対象としている.特異ファイバーの解析には種々の結果(例えば,群作用に関する変換群の知識や,位相的性質を調べるためのトポロジーの知識)を総合する必要がある. ●2018年度は,De Gruyterから出版予定の本の原稿の作成に注力する予定である.原稿の作成と新知識の探求が一致しているので,すでに得られた結果だけを書くものではない. ●アフィン代数幾何学研究集会の開催を研究分担者とともに図る.
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Causes of Carryover |
予定していた国際研究集会の出席を取りやめた.この額を,2018年5月に出席するポーランド,科学アカデミーにおける「代数幾何学研究集会ーKoras Conference」出席のための費用の一部として使用する.
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