2016 Fiscal Year Research-status Report
Various properties relative to intermittency of space-time fractional SPDEs
| Project/Area Number |
16K05197
|
|---|
| Research Institution | Shinshu University |
|---|
Principal Investigator |
謝 賓 信州大学, 学術研究院理学系, 准教授 (50510038)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
| Keywords | 確率偏微分方程式 / Intermittency / Brownian sheet / 比較定理 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
今年度では、ガウス型のノイズを持つ確率偏微分方程式について解の間欠性，安定性およびノイズの興奮度を中心として研究を行った．また，ジャンプ型のホワイトノイズが加わった確率熱方程式についての比較定理とその応用を考察した．
1.時空ホワイトノイズが加わった有界領域上の確率熱伝導方程式に対して，解の間欠性とノイズの興奮度の研究に取り組んだ．時空のランダムな揺らぎの効果は，物理学において興味深い間欠性についての研究は近年盛んになっている．今年度では，引き続き，有界区間上の適切な境界条件を持つ確率熱伝導方程式について安定性，ノイズの興奮度並びに間欠性についての議論を行った．特に，Dirichlet境界条件の下で，解の長時間挙動、微分作用素の固有値とノイズの強さとの関係を解明し，ノイズの興奮度が4であることを示した．研究結果はStochastic Process．Appl.に掲載された．
2.非斉次型の時空ホワイトノイズが加わった確率熱伝導方程式について解の正則性や間欠性を研究した．非斉次型の時空ホワイトノイズは触媒作用の超ブラウン運動（catalytic super-Brownian motion）密度の研究に現れた時空ノイズである．このようは非均質なノイズが加わった確率偏微分方程式については触媒の影響で，解が全区間で連続性が失うことがある．この研究では，触媒に適切な条件を付けくわえて，解の正則性，特に空間変数のヘルダー連続性を調べた．得られた結果に基づいて，解の間欠性が生じることを証明した．研究成果を纏めた論文は現在雑誌に投稿中である．
3.ジャンプ型の時空ホワイトノイズを持つ確率熱方程式についての比較定理を研究した．Intensity測度に適切な条件を付けて初期値とドリフト係数についての比較定理が成り立つことを示した．なお，応用として，解の非負性と二つ解の無相関性を調べた．
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
有界領域上の確率偏微分方程式について解の間欠性などの研究成果が発表され，非斉次型の時空ホワイトノイズが加わった確率熱方程式について解の間欠性の研究成果を論文にまとめて現在投稿中である．なお，ジャンプ型の時空ホワイトノイズを持つ確率熱方程式についても一定の研究成果を得ている．
|
| Strategy for Future Research Activity |
1次元上の確率偏微分方程式に関する解の間欠性やノイズの興奮度の研究を行ったので，引き続き多次元領域上の確率偏微分方程式についての種々の性質を調べる予定である．また，非斉時型の時空ホワイトノイズと分数冪ラプラシアンを持つ確率偏微分方程式の間欠性の研究を行う予定である．研究を遂行するためには，積極的に研究集会で研究発表を行い，研究成果を発信するとともに，研究に関する最新の情報を収集する予定である．
|
| Causes of Carryover |
当初計画で見込んだより，少し安価で研究を行うことできたため，次年度使用額が生じた．
|
| Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究打ち合わせのための国内外出張および成果発表のための研究集会への参加の旅費に必要な経費として，平成29年度請求額とあわせて使用する予定である．
|
Research Products
(7 results)
