2019 Fiscal Year Research-status Report
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16K05247
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
赤間 陽二 東北大学, 理学研究科, 准教授 (30272454)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 放電論法 / Forman曲率 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1) 曲面に埋め込まれたテッセレーション性を満たすグラフで,全ての辺のForman曲率が正であるもの全体のクラスを,研究した.Forman曲率[Forman03]は,グラフの曲率であり,リーマン幾何における微分形式に対するBochnerの手法に動機付けられている.E.Steinitzが導入したメディアル・グラフを介して,このクラスの有限性の新しい証明を提供し,さらに,完全な分類を与えた.このクラスは,116個の平面グラフのみからなる.実射影平面に埋め込まれるものはないことを示した.また, 曲面に埋め込まれたテッセレーション性を満たすグラフで,全ての辺の角曲率が正であるもの全体のクラスは,22個の平面グラフと,実射影平面に埋め込まれた2個のグラフ(半球正12面体,半球正20面体)のみからなることを示した. 角曲率[Baues-Peyerimhoff01]が非正であると,Cartan-Hadamardの定理の離散版が成立する.これは,Bobo HUA(復旦大学),Yanhui SU(福州大学),Haohang Zhang(復旦大学)との共同研究である.(2) 平面グラフの辺に対して定義されたWoess [Woe98] の曲率がいたるところ非負である平面グラフ全体からなる集合Sに着目した.この集合Sは平面グラフの双対操作について閉じている.この集合Sの幾何的および組み合わせ的な性質を研究した.Sに属する勝手なグラフに対して,次を証明した: (1)4色定理などの証明で用いられる放電論法を用いて,与えられた次数の頂点の個数と面の個数を評価した. (2)次数が12の頂点の個数と字数が12の面の個数の和は高々1である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナ感染症・香港動乱、病気などで国際共同研究が停滞した。
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Strategy for Future Research Activity |
自分を深め時間を効率的に使い集中的に研究する。 計算してきたデータをまとめて論文を投稿する。 関連論文をサーベイし、結果を総括し、できれば、研究集会を行う。
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Causes of Carryover |
復旦大学・上海数学中心への招聘により支出が少なくなり、その後、 香港の動乱と新型コロナウィルス感染症による共同研究が停滞し、国際研究集会が中止になった。 今後は、zoomなどを用いて打ち合わせを行い、主に単独で研究を進める。
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