2018 Fiscal Year Annual Research Report
Star formation in galaxies in the violent epoch of galaxy evolution
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16K05294
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
太田 耕司 京都大学, 理学研究科, 教授 (50221825)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 銀河進化 / 星形成 / 銀河 |
Outline of Annual Research Achievements |
交付申請書記載の研究計画(1)については今年度は実施せず。 研究計画(2)については、ALMAによるCO(2-1)のデータが届いたため、これを処理解析した。CO(2-1)データの方がSNがよく、分子ガスクランプをよりよく同定できた。サイズの測定、CO輝線比から分子ガス密度を導出した。これにより分子ガスクランプの物理量が測定できたが、ビリアル比が非常に小さいことがわかった。その解釈として、ビリアル平衡状態ではなく重力崩壊途中という解釈や、より小さい多数の分子雲の集合体であるといった解釈が可能であることがわかった。このような描像は初の知見と考えられる。 研究課題(3)及び(4)については、強い棒構造を示す棒渦巻き銀河NGC1300のALMAによるCO(1-0)データの詳細解析を進めた。まず、銀河内の分子雲の同定を行い、分子雲のサイズ、速度分散、質量、ビリアル比等を出した。分子雲同定の方法は、他の渦巻銀河に適用された手法を踏襲した。その結果、棒部に存在する分子雲と、腕部に存在する分子雲で平均的な性質の違いは見出せなかった。このことは、棒部における星形成の抑制が分子雲の性質の違いに起因するものでないことを示していると考えられ、その他の要因があると考えられる。このことは星形成抑制の原因攻略の外堀を埋めたような感じの成果と考えられる。一方、シングルディッシュ望遠鏡である野辺山45mによる観測データ等と比較から、棒部では腕部に比べて広がった密度の低い分子ガスが多く存在する可能性を発見した。広がった分子ガスは星形成に寄与しないと考えられることから、これが星形成の抑制の原因の可能性があることがわかった。元のアイデアである分子雲同士の高速衝突との関係ははっきりしないが、高速衝突の結果分子雲が破壊され、広がった分子ガスが生成された可能性もある。この点は今後の研究課題である。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] ALMA twenty-six arcmin2 survey of GOODS-S at one millimeter (ASAGAO): Source catalog and number counts2018
Author(s)
Hatsukade B., Kohno K., Yamaguchi Y., Umehata H., Ao Y., Aretxaga I., Caputi K.I., Dunlop J.S., Egami E., Espada D., Fujimoto S., Hayatsu N., Hughes D.H., Ikarashi S., Iono D., Ivison R.J., Kawabe R., Kodama T., Lee M., Matsuda Y., Nakanishi K., Ohta K., et al.
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Journal Title
Publications of the Astronomical Society of Japan
Volume: 70
Pages: 105(20pp)
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Book] 銀河Ⅰ 第2版2018
Author(s)
谷口義明、岡村定矩、祖父江義明他
Total Pages
384
Publisher
日本評論社
ISBN
978-4-535-60754-5