2018 Fiscal Year Annual Research Report
Binary formation in Lupus Molecular Clouds with high resolution NIR and Radio observations
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16K05303
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
齋藤 正雄 国立天文台, TMT推進室, 教授 (90353424)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西合 一矢 国立天文台, アルマプロジェクト, 特任助教 (30399290)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 原始星 / 降着円盤 / 電波干渉計 |
Outline of Annual Research Achievements |
太陽程度の重さの連星形成を理解するため、南米チリにあるアルマ望遠鏡を使いおおかみ座星形成領域に存在する原始星候補天体の高空間分解能電波観測を実施、連続波データの解析を進めた。37天体中1天体が原始連星候補天体であり、他領域と比べても極めて原始連星の割合が低いという結果になった。連星が少ないのは星形成初期の分子雲コアの角運動量分布による可能性が考えられ、今後手持ちのデータで検証したい。 また原始星候補天体の1つに付随する星周円盤からの連続波を検出した。この星周円盤には軸対象ではなく、渦状腕のような構造が付随していることがわかった。原始星候補天体の段階では連星を除き渦状腕はほとんど見出されておらず、興味深い天体ということがわかった。この天体は単独星と考えられるので、星周円盤が重く重力不安定性を起こして渦状腕が生成された可能性が高いが、下記に述べる中心星の質量および観測から求めた星周円盤質量はこのシナリオとは整合していないため、星周円盤が通常とは違う性質を持つ可能性が示唆される。 また、この天体から検出したCOは複雑な力学構造を持ち、原始星候補天体を中心に回転しているようなガス円盤および中心星から離れた場所に位置し、重力的束縛をしていない成分を見出した。一方、同時に検出したHCO+は濃いガスのみをトレースするため、中心星に付随した成分のみ検出できた。この成分は星の周りを回転しており、ケプラー回転と仮定すると中心星の質量が下限値として太陽の1/10程度と軽いことを突き止めた。研究代表者は2019年1月に米国天文学会でこれらの研究成果のポスター発表を行った。 さらに、研究代表者が共著者として参加したおおかみ座の若いフレア星のEx Lupアルマ観測の結果および研究代表者と研究分担者ともに共著者として参加したおうし座の原始星のアルマ観測の成果がそれぞれ査読論文として出版された。
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Remarks |
Soul of Lupus with ALMAは研究代表者がチリ滞在中に筆頭研究者として立ち上げた国際プロジェクトであり、webも研究代表者が製作した。ただし、研究代表者が日本へ異動となったため、現在はチリのde Gregorio博士が引き継いでいる。
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[Journal Article] The Circumstellar Disk and Asymmetric Outflow of the EX Lup Outburst System2018
Author(s)
Hales, A. S.; Perez, S.; Saito, M.; Pinte, C.; Knee, L. B. G.; de Gregorio-Monsalvo, I.; Dent, B.; Lopez, C.; Plunkett, A.; Cortes, P.; and 2 coauthors
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Journal Title
Astrophysical Journal
Volume: 859
Pages: 111
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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