2018 Fiscal Year Annual Research Report
TeV scale physics suggested by the charged lepton mass formula
Project/Area Number |
16K05325
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小出 義夫 大阪大学, 理学研究科, 招へい研究員 (40046206)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 真人 九州産業大学, 理工学部, 助手 (70585992)
山下 敏史 愛知医科大学, 医学部, 講師 (90622671)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ファミリー対称性 / 荷電レプトンの質量式 / ファミリーゲージボソン / エネルギースケール |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,荷電レプトンの質量公式が示唆するファミリー対称性,U(3),に基づく模型の改良・発展,そして,その実験的検証の可能性の検討を目的とした.これまでの成果は,今年(H31年日本物理学会講演.九州大学)にて「荷電レプトン質量式:残る問題は何か?」(講演番号:17pK212-3)として報告された.また,国際会議,FLASY 2018, (Basel, Switzerland, 5 July, 2018)にて,”What physics doesthe charged lepton mass relation tell us?”とのタイトルにて講演がなされた.その主な進展は,1つには,もう一つの荷電レプトンの質量式(Phys.Lett.B.777, (2018)) を見出したこと,また,荷電レプトン質量式のSUSY理論からの定式化に成功したこと(Phys.Lett.B,787,(2018)などが,あげられる. 九州大学での講演で「残る問題」とは,次の問題である:荷電レプトンの質量式は驚くべき精度で観測値によって満たされている.しかし,この式は理論的に導かれた式であり,running masses によってみたされるべきものであり,観測値(pole masses)ではない!「なぜ,観測値で驚くべき精度で満たされるのか」についてはすでに隅野により,「ファミリーゲージボゾンの存在のため」との説が提案されている.基本的アイディアはよいのだが,そのモデルの具体案にはまだ多くの問題が残されている.これは今後の解決すべき問題である. 一方,ファミリー対称性 U(3)×U(3)'対称性に基ずクォーク・レプトンの統一模型も大きく進展させることができた.(ニュートリノの質量と混合については,まだ多少強引なところがあり,本年中に,よりナチュラルなモデルへと,改訂版を出す予定.)
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