2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K05389
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
中村 勇 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 講師 (70391703)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 半導体光検出器 / 紫外線応答 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、主に真空紫外領域の光に対する、半導体光検出器PPD(SiPM, MPPC)の応答時間を測定することにより、検出機構を解明することを目的としている。 可視光から近紫外領域まで発生可能な可変波長パルスレーザーと波形取得装置を組み合わせて、可視光領域のPPDの基礎的な応答に関してはデータを取得することができた。 その後、アルゴンガスとアルファ線源をつかって128nmの真空紫外領域のシンチレーション光を発生させ、二つのPPDで同時計測することにより、時間応答の差として、光入射から信号発生までの時間を測定することを計画したが。現在まで、有意義なデータの取得が確認できていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
アルゴンガスとアルファ線源をつかって128nmのシンチレーション光をガス容器内で発生させ、それを、浜松ホトニクス製の真空紫外に感度を持つPPD(MPPC)で観測する計画を立てたが、現在まで、128nm紫外線からの信号を確認できていない。 主な原因は、研究者が希ガスを用いたシンチレーション検出器への経験が乏しく、正しく容器の設計製作ができなかったことにあると認識している。 また、本研究以外の活動(Belle2)が最盛期に入っていて、十分な実験時間が取れなかったことも、研究が進まなかった原因のひとつである。
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Strategy for Future Research Activity |
延長年度である今年度は、早期にアルゴンガスからの真空紫外領域のシンチレーション光をMPPCにより検出することを実現したい。問題は概ね、容器の構造にあることはわかっているので、新しいものを製作する予定である。 ひとたび紫外光の検出に成功すれば、後は、MPPCを二台に増やし、片側の光量をフィルターで調整することにより単光子による時間応答を得られるので、有意義なデータを収集し、実験結果を得たい。
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Causes of Carryover |
旅費に関しては、参加を予定していた国際研究会(Workshop)が日本(東京)開催となったため、海外渡航の必要がなくなり、執行しなかった。 物品に関しては、アルゴンからの128nmの紫外光を液体ではなくガスで発光させることにしたため、容器の製作費用がなくなったため、執行額が抑えられた。 本年度は、容器の製作を外注するための予算と、データ取得解析に使用する機器の購入、国内外の調査に使う旅費に使用する予定である。
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