2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a method for attitude control of telescopes making use of an invertedpendulum and application to the telescope for observation of rotation of the planets
Project/Area Number |
16K05545
|
Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
花田 英夫 国立天文台, RISE月惑星探査検討室, 特別客員研究員 (60132677)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
船崎 健一 岩手大学, 理工学部, 教授 (00219081)
佐藤 淳 岩手大学, 理工学部, 准教授 (60324969)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 倒立振子 / 望遠鏡 / 水平面 / 姿勢制御 / 鉛直 / 惑星回転 |
Outline of Annual Research Achievements |
天体の自転の変動を観測することは、その内部構造を調べる上で有効な方法の一つある。将来の月惑星探査機に搭載することを想定し、月惑星の自転とその変化を観測するための、小型軽量の望遠鏡の姿勢制御方式を開発した。鏡筒を鉛直に保つために、鏡筒自体を底部が円錐形の倒立振子とし、鏡筒上部に置かれた圧力センサーで鏡筒のわずかな傾きを検出し、鏡筒の底部の先端の位置を動かして傾きを補正する方式である。この方式は、これまでの水銀面を基準にする方式や、下げ振り等の鉛直方向に合わせる方式に比べて、望遠鏡の光学系の方式に制約を与えることがなく、また、視野の方向に遮るものを置く必要がないという利点がある。理論的に1ミリ秒角の精度で姿勢を鉛直に制御できる可能性がある。圧力センサーの代わりに、倒立振子上部をバネで支え、その変位量から振子の傾きを検出する装置を製作して実験を行い、約1秒角以下の誤差で制御することに成功した。より弱いばねを使用することによって傾きの検出感度を高めることができ、1ミリ秒角の制御の見通しを得た。制御精度を制限している主な要因は、バネの変位を測定するレーザ変位計センサーの分解能、振子の支点の位置を調整する微動台の分解能であり、いずれも、さらに高分解能のものを用いれば、精度が向上することが期待できる。また、実験で新たに明らかになった問題点として、バネの変位を用いて制御する場合に、振子が鉛直から少しずれた位置でバネの変位が初期値になるという事象が見られたが、これも、バネの感度を高めることによって解消できる。
|
Research Products
(2 results)