2019 Fiscal Year Annual Research Report
Study of auroral current system using multi-satellite observations
Project/Area Number |
16K05568
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
家田 章正 名古屋大学, 宇宙地球環境研究所, 助教 (70362209)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 電気伝導度 / 衝突周波数 / 電荷交換衝突 / 酸素 |
Outline of Annual Research Achievements |
地球の極域電離圏(高度100km)では、数時間に一度、真夜中付近でオーロラが爆発的に増光する。このオーロラ爆発は、より遠方(高度5-20万km)の磁気圏尾部に流れる電流が、磁力線再結合により、電離圏にショートする現象であると想像される。このショート電流(オーロラ電流系)と、磁力線再結合との関係を、衛星および地上観測を用いて解明することが、本研究の目的である。本年度はこのオーロラ電流を支配する電気伝導度を解明した。地球電離圏ではプラズマと中性大気が共存している。両者の衝突は、電離圏電流・電気伝導度を支配しており、衝突周波数として表現される。衝突周波数モデルは、論文によって大小さまざまな相違があり、その根拠は不明であることが多い。本研究では特に、酸素分子と酸素分子イオンの衝突について、衝突周波数モデルを明らかにした。酸素分子と酸素分子イオンの衝突には、(1)中性粒子が分極することによるnonresonant衝突、(2)電子移動によるresonant衝突がある。本研究では、まず、電気伝導度が集中するE層(高度90-150 km)では、イオンや中性大気の温度は典型的には200-600 Kと、遷移温度より低温であるために、(1)nonresonant衝突が支配的であることを確認した。次に、遷移温度は800 Kと教科書に記されてきたが、これは誤解であり、正しくは600 K、すなわち、(1)と(2)が等しくなる温度であることを明らかにした。遷移温度が下がったために、(2)はE層付近でも重要となり、無視しにくくなった。さらに、擾乱時など温度上昇した場合は(2)が必要である。従って、電気伝導度の算出には遷移温度600 Kを境として(1)と(2)の両方を用いることが適切である。
|
Research Products
(3 results)
-
-
[Presentation] Auroral substorm onset in satellite-based global images and ground-based all-sky images2019
Author(s)
Akimasa Ieda, Kirsti Kauristie, Yukitoshi Nishimura, Yukinaga Miyashita, Harald U. Frey , Liisa Juusola, Daniel Whiter, Masahito Nose, Matthew O. Fillingim, Farideh Honary, Neil C. Rogers , Yoshizumi Miyoshi, Tsubasa Miura, Takahiro Kawashima and Shinobu Machida
Organizer
Japan geoscience union joint meeting 2019
Int'l Joint Research
-