2017 Fiscal Year Research-status Report
黒ボク土の土壌有機物とアルミニウム・アロフェンの相互作用による炭素貯留機能の解明
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16K05624
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
西村 周作 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, バックエンド研究開発部門 東濃地科学センター, 特定課題推進員 (70622348)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小嵐 淳 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力基礎工学研究センター, 研究副主幹 (30421697)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 炭素貯留 / 土壌有機物 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本に広く分布する黒ボク土では、腐植物質がアルミニウムイオン(Al3+)やアロフェンと複合体を形成することで分解に対して安定な状態となり、土壌の炭素貯留に寄与していると考えられている。本研究では、黒ボク土の炭素貯留機能についての科学的根拠を示すことを目的とした。平成29年度は、腐植物質とAl3+と結合させ、微生物分解培養実験を行った。昨年度と同様の標準腐植物質とAl3+の結合実験を行ったが、微生物分解培養実験まで行うことができなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本年度は実験室の設備トラブルよる工事・補修、また、従事している業務の容量が急増したことにより、実験に十分な時間が確保できず、当初予定していた計画の半分にも満たない作業しか実施できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画では、本年度は、天然試料の標準腐植物質・有機酸と無機物の複合体の微生物分解抵抗性について分析を行う予定であったが、室内実験による標準腐植物質・有機酸と無機物の複合体の微生物分解抵抗性についての作業が終えていない。従って、本年度は昨年度の研究を継続するとともに問題の検討を優先的に行う予定である。
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Causes of Carryover |
「7.現在までの進捗状況」に記載したとおり、実験室の設備トラブル対応や所属機関の業務量が急増したことで当初計画どおりに実験時間を確保することができず、実験に係る費用が執行できなかったため次年度使用額が生じることとなった。H30年度において実施を予定している標準腐植物質・有機酸と無機物の複合体の微生物分解抵抗性の室内実験に係る費用として使用する予定である。
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