2018 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of energy-selective shutter and filter effects of separatrix of confronting divergent magnetic fields on electrons in plasma
Project/Area Number |
16K05626
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
菅原 広剛 北海道大学, 情報科学研究科, 准教授 (90241356)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 磁化プラズマ / 対向発散磁界 / 閉じ込め効果 / フィルタ効果 / 電子運動 / 分界面 / モンテカルロ法 / シミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
誘導結合型低気圧プラズマに加えた対向発散磁界の分界面が電子を遮り閉じ込める又は通過電子をエネルギーで選別するシャッタ/フィルタ効果の機構解明と材料表面処理用プラズマの省空間化や材料損傷低減他への応用法開拓のため,関連する諸種の評価法を考案し,電子とイオンの挙動をモンテカルロ法により計算機解析した。電子へのエネルギー供給と基板へのイオン入射の条件依存性観察から装置設計と制御に資する知見を得た。 電子脱出時定数により閉じ込め効果を定量評価した。弱磁界や狭い閉じ込め領域からは電子は短時間で脱出した。閉じ込めで電離頻度は増し閉じ込めのプラズマ維持への寄与が見られた。分界面中央弱磁界域は閉じ込めからの電子脱出路となる傾向があった。その周囲の共鳴磁界域を通過する電子には部分共鳴によるエネルギー増が見られた。 プラズマ維持に必要な電力供給(電子エネルギー利得)の様子を円筒形プラズマ容器内全域で位置と交流電界位相別に観察し電子流指向性の発現と見られる波形の非対称性を見出した。回帰式から得た周期変動特性を表す係数を交流電界下電子の仕事率の式と比較して利得要因を電界振幅,環状電流指向性,力率に分離し,既知の高利得三領域(アンテナ直下高電界域,零磁界点周辺共鳴磁界域,容器側壁近傍)の利得要因の差異を究明した。このうち容器側壁近傍ではシース電界が電子を側壁から押し戻すよう働きそれが無シース解析で想定した器壁電子反射と同様に電子流指向性を生み利得に寄与することを見出した。 励起源アンテナを容器側面に置くと底部基板へのイオン入射を増やせた。容器底部バイアス印加を広域化するとイオン基板入射を均一化できた。 電子速度分布とドリフト速度,拡散係数他の電子輸送係数を算出するプロパゲータ法を直交電磁界下実空間用に発展させ,電磁界下では電子が方向毎に異なる流れ方をすることを示す方向別電子輸送係数の安定な算出法を構築した。
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Research Products
(15 results)