2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K05725
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
塩田 淑仁 九州大学, 先導物質化学研究所, 准教授 (70335991)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 反応機構解析 / 遷移状態 / 量子化学計算 |
Outline of Annual Research Achievements |
ある種銅錯体はメタンを酸化し、メタノールを生成することが知られている。特に生体内のメタン酸化酵素(pMMO)やゼオライト触媒中ではその銅活性点の役割と機構に興味がもたれている。そこで本研究ではゼオライト中の銅錯体によるメタン酸化機構とその活性種生成機構について理論的に検討した。我々はFe, Co, Ni, Cuの含有ゼオライト(MFI)について理論的に考察した。ポテシャルエネルギー面の解析から、メタンとの反応性はCo, Ni, Fe, Cuの順に大きくなる。いっぽう、メタノール収率はFe, Co, Nu, Cuの順となる。これらと気相中のMO+イオンによるメタン水酸化反応とを比較することでゼオライト骨格の役割についても明らかにした。ゼオライト骨格はC-H結合開裂を促進し、メタノール生成比を向上させることが分かった。 細孔サイズの小さな銅ゼオライトは細孔サイズの大きなものに比べてメタノール収率がよいことが知られている。我々はゼオライト触媒の細孔効果を調べるために、細孔サイズの異なるゼオライト(AEI, CHA, AFX, MFI)内で酸素架橋銅複核錯体とメタンの反応性について周期的境界条件を満たすDFT計算により考察した。細孔サイズが小さいほど歪みがおおきくなり、架橋酸素の結合角が減少する。これらの構造的歪みとメタンのC-H結合解離の活性化エネルギーは相関し、実験結果をうまく説明することができた。また、分子軌道法による解析からもメタンと架橋酸素の反応性は酸素上の分子軌道係数の大きさと関係し、架橋酸素の結合角に依存することがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
触媒反応における遷移金属の電子状態と反応機構の関係をより深く理解することができた。また実験研究との共同研究を通じて、新しい金属錯体の特異な性質を明らかにするとともに、新しい提案を行なうことができた。その結果は研究成果は国内外の学会での発表や専門誌での掲載などにより公開した。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定より 大幅に進捗に進んでいるので 現状維持し 今後は さらなる研究の展開をはかる。
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Research Products
(21 results)
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[Journal Article] σ-CAM Mechanisms for the Hydrogenation of Alkenes by cis- and trans-Disilametallacyclic Carbonyl Complexes (M = Fe, Ru, Os): Experimental and Theoretical Studies2017
Author(s)
Hoshi, K.; Tahara, A.; Sunada, Y.; Tutumi, H.; Inoue, R.; Tanaka, H.; Shiota, Y.; Yoshizawa, K.; Nagashima, H.
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Journal Title
Bull. Chem. Soc. Jpn
Volume: 90
Pages: 613-626
DOI
Peer Reviewed
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