2018 Fiscal Year Annual Research Report
The Interface Structure of Oriented Surface-mounted Metal Organic Framework
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16K05730
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Research Institution | International Christian University |
Principal Investigator |
田 旺帝 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (40344501)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | Metal organic framework / SURMOF / XAFS |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では配向制御SURMOFにおける制御の基本原理を放射光X線吸収分光法(XAFS)を軸とした表面科学的アプローチにより解明する。本年度は、前年度に続き、1)単結晶表面におけるSURMOFの調製条件を検討しながら、2)SURMOF境界面構造の結合様式を精密に決定できる極低温偏光全反射蛍光XAFS測定法(LT-PTRF-XAFS)の研究を進めた。 1)については、光応答性のあるMIL-125-TiのSURMOFの調製条件をTiO2(110)やSi(100)を用いて探索した。2)については、熱的揺らぎ(動的揺らぎ、デバイ―ワーラ因子)によるEXAFSスペクトルへの影響を抑えることで、SURMOFの構造をより精密に決定できるLT-PTRF-XAFS計測装置の改良を進めた。これまで、Heフロー式クライオスタットにより、極低温(4 K)でのPTRF-XAFS測定は達成できた。しかし、冷媒の価格や利便性に課題があった。そこで、より簡便にLT-PTRF-XAFSが計測できる装置の設計と試作を行った。具体的には、液体窒素を用いる自作の小型デュワーと新設計の4軸全反射自動ステージとを組み合わせた。冷却テストの結果、80 Kにおいて全反射条件を満たせることに成功した。次に、LPE法で調製した4 サイクルのCu-HKUST-1/TiO2(110)のXAFSを取得した。その結果、EXAFS領域でスペクトルのS/N比の改善が見られた。XANES領域では、Cu-HKUST-1/Si(100)で見られたPre-edge peak(1s→4pxy遷移)の可逆的変化はなく、配位子の配向に基板の表面構造が関わっている可能性が示唆された(第21回XAFS討論会、第36回PFシンポジウム)。今後、偏光依存測定や温度制御の課題をクリアし、簡便でかつS/N比の高いXAFSスペクトルが得られるよう改良を重ねる。
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Research Products
(12 results)