2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of transformations of bicyclic compounds to monocyclic compounds through sequential bond cleavage
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16K05783
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
松田 学則 東京理科大学, 理学部第一部応用化学科, 准教授 (80359778)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | シクロプロペノン / 環化 / フラノン / ビインデン / ナフタレン / インドール / アミド / メタセシス |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)金/ロジウム混合触媒系による2-[(2-アジドフェニル)エチニル]アニリンのカスケード環化反応を開発した。本反応は金触媒によるアニリン部位の環化、ロジウム触媒によるによるC-Hアミノ化を経て進行し、5,10-ジヒドロ[3,2-b]インドールを与える。2-[(2-アジドフェニル)エチニル]フェノールも塩基/ロジウム混合触媒存在下、同様のカスケード型環化により10H-ベンゾフロ[3,2-b]インドールを与えた。 (2)銀触媒によるシクロプロペノンとアミドの開環[3+2]型環化を開発した。本反応はシクロプロペノンC-C結合へのアミドカルボニル結合の挿入によって5-アミノ-2-フラノンを与えるものである。ホルムアミドを用いた場合、反応が最も効率的に進行したが、アセトアミド,チオアミドも反応基質として用いることができた。 (3)ロジウム触媒によるβ-(アリールエチニル)ケトンのアリール化/環化反応を開発した。本反応はアリールロジウム種のアルキン部位への位置選択的な付加、1,4-ロジウム移動、カルボニル結合への分子内付加、プロトン化を経て進行し、第3級テトラリン-1-オールを与え、これの脱水/芳香族化により置換ナフタレンを与えた。本反応により、置換アントラセン、ナフタレンのみならず最大五環式化合物を合成することができた。 (4)ルテニウム触媒による1,2-ビス(2-アリルフェニル)エチンの二重環化反応を開発した。Cp*Ru(II)触媒存在下では環化異性化反応が進行し、2,2′-ジメチル-3H,3′H-1,1′-ビインデンを与えるのに対し、Hoveyda-Grubbs第2世代触媒存在下ではタンデム閉環メタセシス反応が進行し、3H,3′H-1,1′-ビインデンを与えた。様々な置換基を有するビインデン化合物が本二重環化反応により合成することができた。
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Research Products
(6 results)