2018 Fiscal Year Annual Research Report
Controlled Radical Polymerization in Reaction Field with Hydrogen Bond
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16K05791
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| Research Institution | University of Fukui |
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Principal Investigator |
杉原 伸治 福井大学, 学術研究院工学系部門, 准教授 (70377472)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | 水素結合 / ラジカル重合 / 精密重合 / RAFT重合 / ビニルエーテル / 温度応答性 / 重合誘起自己組織化 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
全世界で生産されるビニルポリマーの50%以上は，対応するビニルモノマーのラジカル重合で合成されている。そのような背景の下，これまでにラジカル単独重合が不可能と言われてきたモノマーの中で，カチオン重合でのみ得られる「ビニルエーテル」ポリマーに着目し，その水素結合場でのラジカル単独重合ならびに精密ラジカル単独重合を検討した。ビニルエーテル類は側鎖に電子供与性基を持つため，生成ラジカルを安定に存在できず，副反応であるβ-開裂を頻繁に引き起こすため，ラジカル単独重合はそもそも困難である。
２－ヒドロキシエチルビニルエーテルを親水性ビニルエーテルモノマーの代表として，弱アルカリ水（モノマー濃度60 wt%）で重合したところ，これまで不可能であった100%重合率で重合反応が進行する条件を前年度までに見つけた。通常，有機溶媒中においてラジカル重合性モノマー濃度を増大させると，そのモノマーの重合速度は増大する。しかし，ビニルエーテル類の場合，水素結合場となる水の濃度を増大させる（モノマー濃度を減少させる）ことで重合速度が増大することがわかった。また，アルコールでも若干反応が促進した。
前年には，上述で得られた重合系を拡張し，アルコキシエチルビニルエーテル類にも適用した。その結果，水系での可逆的不可開裂型連鎖移動（RAFT）ラジカル重合に成功したた。そこで，多様なモノマーの精密ラジカル重合系の構築および更なる重合誘起自己組織化等の機能付与を本年度中心的に行った。例えば，親水性ビニルエーテルのRAFTラジカル重合を行った後，そこからラジカル重合性モノマーである酢酸ビニルのRAFT乳化重合を行ったところ，水系で直接，球状ミセル，ワーム状ミセル，ベシクルなどのナノ組織を形成することができた。これは，本研究のラジカル重合を３次元組織形成法へと拡張した結果である。
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Research Products
(15 results)
