2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of regio- and stereoselective catalyst for ring-opening polymerization of unsymmetrical glycolide with a substituent
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16K05793
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
野村 信嘉 名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (70291408)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大石 理貴 東京工業大学, 物質理工学院, 助教 (20376940)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ステレオコンプレックス / ポリ(メチルグリコリド) / 位置選択性 / 立体選択性 / イソタクチック / シンジオタクチック / メチルグリコリド / ラセミ触媒 |
Outline of Annual Research Achievements |
小さい多分散度指数(PDI = 1.1)で分子量のみ異なる(Mn ~ 6,000および~14,000)、極めて高い位置および立体規則的ポリ(L-メチルグリコリド)とポリ(D-メチルグリコリド)とを合成し、これらを重量比で1:1および2:1からなるステレオコンプレックス体を調製し、DSC分析した。 またL-メチルグリコリドに対してミスマッチの光学活性触媒を用いて重合し、その位置選択性を調べた。この場合、光学活性モノマーを用いることで立体化学は担保されるものの、位置選択性が大きく低下し、ポリマーは融点を示さなかった。 続いて、ラセミのメチルグリコリドに対して、様々なアキラルおよびラセミの触媒を用いて重合した。生成物のNMRは極めて複雑であり、解析にかなり困難を伴ったが、重縮合により様々な立体および位置規則性のポリマーを合成している文献を参考にすることで、フェニル基を置換基に有する触媒を用いると位置選択性は比較的高く、ポリマーの立体規則性をおおよそ評価することが出来た。選択性はそれほど高くないが、シンジオタクチック選択的に重合が進むことが示唆された。その反応機構は、イカのように考察している。モノマーの立体化学に対して適した立体化学の触媒が配位し、開環反応する。これにより乳酸由来の2級のアルコキシド末端が触媒と結合をつくる。この末端の2級の立体化学と触媒が有する立体化学がミスマッチとなり、立体化学が安定化するようにポリマー同士を交換し、開環反応したモノマーとは逆の立体化学の2級アルコキシドが触媒と結合する。そして触媒の立体化学が次に反応するモノマーの立体化学を決定するため、触媒と結合している乳酸アルコキシドの立体とは逆の立体化学を有するモノマーが選択的に反応することで、立体化学が交互になるポリマーが生じる。 また、いくつかの触媒に対して結晶構造解析した。
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Research Products
(6 results)