2018 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of electron-transfer amino acid sequence probe with an interaction for protein and cell
Project/Area Number |
16K05820
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Research Institution | Maebashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
菅原 一晴 前橋工科大学, 工学部, 教授 (30271753)
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Project Period (FY) |
2016-10-21 – 2019-03-31
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Keywords | Hisタグ / 電子伝達性ペプチド / ガラクトース認識タンパク質 / 擬似糖質ペプチド / アシアロフェツイン / HepG2 Cell / K562 Cell |
Outline of Annual Research Achievements |
電気化学手法を利用した簡便で低コストに細胞をセンシングのために電子伝達性擬似糖質ペプチドと糖質認識タンパク質あるいは糖タンパク質を利用したシステムを開発した。大豆由来レクチン(SBA)はガラクトース認識タンパク質の一つであり電子伝達性擬似糖質ペプチド(Y4C)とも結合する。アシアロフェツイン(ASF)は糖鎖末端にガラクトース残基を有するためSBAと複合体を形成する。これらの背景に基づきヒト骨髄性白血病細胞(K562 細胞)のセンシングを実施した。SBAのガラクトース結合サイトにK562細胞表面のガラクトース残基とY4Cとを競争反応によりペプチドの電流値が変化するため、100個/mlオーダーでの測定ができた。一方で、ASFレセプタをもつヒト肝臓ガン細胞(HepG2細胞)と ASF、Y4Cをインキュベーションした後、電流値を測定することで50個/mlでのHepG2細胞の検出が可能となった。本システムの測定結果はELISA法によって得られた値と一致しており上記目的が達成されている。 6つのヒスチジン残基にY4Cを導入したペプチドをASFに結合させたタンパク質を合成し、タンパク質へのペプチドの修飾数とタンパク質における修飾位置に関する研究を実施した。マトリックス支援レーザー脱離イオン化法による質量分析の結果、ペプチド1分子程度の質量数の高質量側へのシフトが観察されており、複数のペプチドはタンパク質に修飾されていないことが見出された。さらに、タンパク質へのペプチドの導入位置を解析するためプロテアーゼでペプチドフラグメントに切断しLC-MS/MSでの測定では、タンパク質のN-末端に結合している可能性が示唆されている。本研究で提案するペプチド修飾タンパク質はターゲットタンパク質のセンシングフローブとして構造がシンプルでありタンパク質間結合の評価プローブとしても期待される。
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